打っても“ゴロ凡打の山”になる原因は? 微調整で激変…飛距離アップを生む「お腹の向き」

打球を上げ飛距離を伸ばすコツとは?(写真はイメージ)
打球を上げ飛距離を伸ばすコツとは?(写真はイメージ)

打球を上げるには? 「WIN Baseball School」の八代和真氏推奨のスイング矯正法

 打撃の醍醐味は長打。しかし、「打球が上がらない」と悩む子どもも少なくないだろう。ボールを遠くに飛ばして本塁打や長打を放つには、どこを意識すればいいのか。兵庫の野球塾「WIN Baseball School」で代表を務める八代和真さんは、「おへその向きと、フォロースルーを意識してほしい」と指摘する。

 八代さんは報徳学園時代に甲子園ベスト4、U-18高校日本代表に選出され、立命大でも活躍。自身が「長打力不足で打撃を変える勇気がなかった」という反省から、子どもたちに早期に正しい技術・理論を教えようと、今年1月に加古川市で「WIN Baseball School」を立ち上げた。

 打球が上がらずゴロの凡打になる選手の特徴として、極端なダウンスイングやスイング軌道が遠回りすることなどが挙げられる。体の内側からバットを出すインサイドアウト、バットのヘッドを落とすといった解決策はあるが、八代さんは「小学校低学年では理解できない子もいる。まずは簡単に取り組める方法から教えています」と明かす。

 打球を上げるには「へその向き」と「フォロースルー」を意識することが重要だという。上からバットが出る選手は、インパクトの際にへそが前か斜め下を向いているという。そこで効果的なのが、インパクトの瞬間に「へそを空に向ける」意識を持つこと。この小さな変化によって、スイング軌道が上向きになり、打球が上がりやすくなる。前足(右打者なら左足)から頭が一直線になるように見える状態が理想的だ。

「へそを空に向けるのは体を反らせることと同じイメージですが、そうすると上半身が力んでしまいます。肩まわりの筋肉がガチガチになると、バットの操作性は極端に落ちます。子どもたちへの伝え方としては、『おへそ』が分かりやすいと思います」

 これができれば、次はフォロースルーに注目。フォロースルーの位置が低くなると、バットの軌道はどうしても上から下に向かってしまう。これではダウンスイングになり、打球が上がりにくい。フォロースルーを高く意識することで、スイングの軌道は自然に縦に入り打球が上がりやすくなるという。

 打球が上がらずに悩んでいる選手は、バットを上から振りすぎていないか、へその向きは適切か、フォロースルーは高い位置にあるかをチェックしてみよう。小さな修正で弾道は大きく変わっていくはずだ。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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