セ・リーグがDH導入しない理由 交流戦パ圧勝も…元優勝監督が力説「僕はまだ反対」

「月曜日もパテレ行き」に元ヤクルト監督の真中満氏が登場
「パーソル パ・リーグTV」公式YouTubeチャンネルの「月曜日もパテレ行き」に五十嵐亮太氏、T-岡田氏に加えて、ゲストで真中満氏が出演し、パ・リーグの1週間を振り返った。
12勝5敗1分、勝率.706で福岡ソフトバンクが6年ぶり9度目の優勝を飾り、幕を閉じた「日本生命セ・パ交流戦2025」。期間中、DH制が導入されていないセ・リーグの本拠地で、普段打席に立つことのないパ・リーグ投手がバットを握る姿を楽しみにしていたファンも多かったのではないだろうか。
実際に今季の交流戦では、「6番・投手」としてスタメンに名を連ねた日本ハム・山崎福也投手が適時打を放つと、楽天・瀧中瞭太投手は3打席連続四球で出塁するなど、パ・リーグ投手陣の打席での躍動が話題となった。しかし、ビジター球場では普段と異なるオーダー編成を余儀なくされることに、選手、首脳陣ともに難しさを感じることもあるだろう。そこで、2015シーズンから3年にわたってヤクルトの監督を務めた真中氏に交流戦の采配について聞いた。
パ・リーグ本拠地開催試合では「守備があまり得意ではない選手をDHとして起用していた」と話す。「(通常その選手が守っている)ポジションに、守備が上手い選手を入れる。まずは守備から固めていくという形になることが多かったと思います」と振り返る。まずは守備の強化を一番に考えていたようだ。
また「パ・リーグの監督からすると、(投手交代のタイミング)はとても難しいと思いますよ」と推測。「一番苦しいのは、1点差で負けていて、6回あたりのチャンスで代打を出さなきゃいけないゲーム。ビハインドゲームでどう判断するか、というところは非常に難しい」と、セ・リーグ野球ならではの采配の難しさを説いた。
最後に、昨今熱い議論が繰り広げられている“セ・リーグのDH制導入”について、監督経験者である真中さんはどう考えているのだろうか。
「今のところ、僕はまだ反対です。投手に打順がまわることによる投手交代や采配の難しさがセ・リーグの野球の楽しみでもあるのかなと思っているので。『ピッチャーが育たない』というようなマイナスな意見ももちろんありますが、やっぱりピッチャーを9番に入れたうえで采配するというところに、セ・リーグ野球の難しさや面白さがあると思います」と力説していた。
(「パ・リーグ インサイト」編集部)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)