鷹に“復帰”した大砲&エースの元助っ人コンビ 色あせぬ経歴…期待される新たな貢献

春季キャンプで臨時コーチを務めたフリオ・ズレータ氏(左)とリック・バンデンハーク氏【写真提供:PLM】
春季キャンプで臨時コーチを務めたフリオ・ズレータ氏(左)とリック・バンデンハーク氏【写真提供:PLM】

ズレータ氏は2005年に打率、本塁打&打点の全てでリーグ2位

 ソフトバンクがフリオ・ズレータ氏とリック・バンデンハーク氏を外国人育成コーチとして招聘した。両氏は今季開幕前のキャンプでも臨時コーチを務めていたが、再び若き助っ人たちの指導を行っていくことになる。今回はズレータ氏とバンデンハーク氏がNPBで残した成績を確認するとともに、ホークス在籍時に見せた活躍を紹介する。

 ズレータ氏は2003年のシーズン途中にダイエー(現ソフトバンク)に入団。同年はわずか67試合の出場で13本塁打、43打点を挙げ、OPS.878を記録するなどいち早く日本球界に適応した。阪神と対戦した日本シリーズの第1戦ではサヨナラタイムリーを放ってチームを勢いづける活躍を見せ、同年のリーグ優勝と日本一にも貢献を果たした。

 来日2年目の2004年は初めて日本でフルシーズンを過ごす年となったが、130試合に出場して打率.284、37本塁打、100打点、OPS.956と前年以上に優れた成績を記録。そして、入団3年目の2005年には打率.319、43本塁打、99打点と確実性と長打力をさらに高め、OPS1.038という圧巻の数字を記録。打率、本塁打、打点の主要3部門で全てリーグ2位という三冠王に匹敵する好成績を残した。

 一方、バンデンハーク氏は2015年の来日1年目、6月14日の広島戦でNPB初登板初勝利を飾って以降は無傷の9連勝を記録。15試合で防御率2.52、奪三振率11.61という圧巻の投球を披露し、日本シリーズ第2戦でも8回無失点の好投を見せるなど、抜群の安定感を発揮してチームのリーグ優勝と日本一に大きく貢献した。その後も2016年の5月10日まで負け知らずの投球を続け、デビューから14連勝というNPB新記録を樹立した。

 ズレータ氏はシーズン途中入団ながら日本球界にいち早く適応し、リーグ屈指の強打者へと進化を遂げた。バンデンハーク氏は来日当初こそ登板機会に恵まれなかったが、その後は高い能力を存分に発揮して奪三振の山を築いた。両氏の在籍期間は異なるものの、自らの実力で中心選手の座を勝ち取り、チームの黄金期形成に寄与した点は共通している。コーチとして古巣に帰ってきた両氏のさらなる活躍と、指導を受けた助っ人たちが見せる今後の躍進に、大いに期待していきたいところだ。

(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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