初参戦の球宴で明かした“本当の気持ち” 威風堂々の山本由伸も「強いわけではない」

山本由伸、充実のメジャー球宴「本当に集中して1日を過ごすことが大切」
充実の表情で特別な日々を過ごした。ドジャースの山本由伸投手が15日(日本時間16日)、米ジョージア州アトランタで行われたオールスター戦に参加。登板機会はなかったものの、濃い2日間を過ごした。試合前に開催されたレッドカーペットショーでは、白色のスーツ姿で登場。バッチリと決めた“勝負服”で、ファンを歓喜に包んだ。
ハンサムな26歳の輝きが、より増した。背筋を伸ばしてレッドカーペットを歩くと、街中から拍手を受けた。前半戦で8勝を挙げた“ご褒美”として参戦したメジャーのオールスター。初参戦の山本は笑顔が絶えなかった。
「やっぱり、強いとか弱いとかも大切ですけど、本当にチームワークの大切さはドジャースに入って、より学んだと思います。やっぱり、誰かの調子が悪くても、そういう時にみんなで背中を押すような、そういったチームなので、そういうチームワークの大切さを学びました」
ベンチにはいつも大谷翔平投手がいる。バッテリーを組むウィル・スミス捕手、援護点をくれるフレディ・フリーマン内野手、そして、尊敬してやまないクレイトン・カーショー投手と同時に球宴出場を果たした。
メジャー挑戦1年目の昨季も球宴出場のチャンスはあったが、故障のため選出ならず。「IL(負傷者リスト)に入ってたので、家で見ていました」と唇を噛んだ。その後は故障が癒え、ポストシーズンでも躍動。「本当にすごく貴重な経験をしたなと思いますし、経験したことで、技術的なところももちろんですけど、選手としてまた1つ成長できたかなと思います」と短期決戦でも存在感を示した。
登板間隔は基本的に中5日で次のゲームに向かう。「5日後には次の試合が来るので、とにかく必死になって。そう言ったら、すごいざっくりですけど……。とにかく必死に毎週やっているというか、あっという間に1日が終わって、気づいたら家に帰ってるみたいな。そういう、すごいスピードで1日が過ぎていくので、本当に集中して1日を過ごすことが大切かなと思います」。1分1秒も惜しまない。
好不調の波が激しかった前半戦。「僕は結構、落ち込むところは落ち込みます。メンタルが決して強いわけではないので、打たれた後とかは……なんて言うんだろう。すごく落ち込んだりもしますけど、時間が経てば頭の中もクリアになって、自分のするべきことが明確になっていく。『また頑張ろう』と。そういう感じにすれば、割とその日に球場を出るぐらいまでには頭の中は整理されて次の日に迎えてるかなと思います」。球宴後は束の間のオフ。ちょっぴり休んで、後半戦もマウンドに立ち続ける。
(真柴健 / Ken Mashiba)