大谷翔平らスター軍団に“警鐘” 前半戦首位も看過できぬ落とし穴…番記者「未知数」

ドジャース・大谷翔平【写真:ロイター】
ドジャース・大谷翔平【写真:ロイター】

6冠の大谷翔平はMVP級 下位打線と救援陣に課題も

 盤石とは言い難いが一定の成果は残した。ドジャースはナ・リーグ西地区で5.5ゲーム差の首位で後半戦に突入する。地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」のジャック・ハリス記者は「前半戦の終盤、連敗から連勝で締めたが、まだ未知数な部分が残っている」と警鐘を鳴らす。

 ドジャースは13日(日本時間14日)にジャイアンツとの前半戦最終戦で、延長11回の末に5-2で勝利し、58勝39敗で折り返した。前半戦は開幕8連勝と華々しいスタートを切り、リーグ最多得点の打線とともに地区をリードしてきた。山本由伸投手や大谷翔平投手らの活躍の一方で、主力選手の不調や投手陣の故障、ブルペンの不安定さなど、チームには一貫性を欠く要素も多かった。デーブ・ロバーツ監督は「勝敗や順位は素晴らしい」と評価しながらも「もっと成長しなければならない部分が多くある」と述べた。

 投手陣では、山本が前半戦最終登板で7回無失点と圧倒的な投球を見せ、防御率2.59、8勝7敗で初のオールスターに選出された。ロバーツ監督も「彼は自分が一流の投手であり、オールスター選手であることを理解している」と語り、その安定感を称賛した。一方で同試合では、抑えのタナー・スコット投手が9回に同点2ランを浴びるなど、ブルペンの不安定さが浮き彫りに。「(彼は)ゾーン内に投げ過ぎている」と指揮官は苦言を呈し、トレード期限に向けた補強の必要性が増している。

 攻撃陣も安定感を欠いた。フレディ・フリーマン内野手は決勝打を含む2安打で復調気配を見せ、「久しぶりに何本かヒットが打ててよかった」と語った。だが、同じく上位打線を担うムーキー・ベッツ内野手とともに長期の不振に苦しんできたことは否めない。

 そんな中でもドジャースの攻撃陣を支え続けてきたのが大谷だ。前半戦最終戦は5回に右前打を放ち、登板翌日で今季初安打を記録。前半戦を打率.276、32本塁打、91得点、OPS.987で終え、長打率、得点、本塁打など打撃6部門でリーグトップの成績を残した。ロバーツ監督も「彼がラインアップにいるだけで打線は良くなる」と語っている。

 しかし、前半戦の最終戦でもテオスカー・ヘルナンデス外野手やアンディ・パヘス外野手、トミー・エドマン内野手らが結果を残せず、得点力には波がある。ロバーツ監督は「我々はもっと良くなれるし、選手たちもそれを理解している」と語り、後半戦での修正に期待を寄せた。

 後半戦にはブレイク・スネル、ブレイク・トライネン、佐々木朗希ら主力投手の復帰も見込まれる。だが、チーム状態は投打ともに「完全ではない」ことは明白だ。ハリス記者は「後半戦の戦い方が、連覇のカギを握る」と指摘している。

(Full-Count編集部)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY