藤浪晋太郎には「成功のカギが備わっている」 敏腕代理人は太鼓判…DeNA電撃移籍の裏側

DeNA・藤浪晋太郎【写真:町田利衣】
DeNA・藤浪晋太郎【写真:町田利衣】

藤浪のDeNA入りに「良い選択をした」と太鼓判

 DeNAと契約し、2年半ぶりの日本球界復帰を果たした藤浪晋太郎投手に、代理人を務めるスコット・ボラス氏が再起期待のエールを送った。28日(日本時間29日)にサンディエゴで取材に応じたボラス氏は「彼には成功のカギが備わっている」と秘める可能性を高く評価した。

 藤浪は阪神で10シーズンを過ごした後、2023年にアスレチックスと契約して渡米。オリオールズ、メッツを経て、今季はマリナーズとマイナー契約を結び、傘下3Aタコマで開幕を迎えた。タコマでは21試合に登板し、2勝1敗4ホールド、防御率5.79という成績で、6月17日に自由契約になった。

 ボラス氏はタコマでの藤浪について「最後の方は安定した投球をしていた」と指摘。事実、5月18日以降の8試合は、走者を背負いながらも無失点登板を続けていた。だが、「メジャーロースター枠に空きがないこと、7月にドラフトが迫っていたことから、タコマで投げ続けてもメジャー昇格のチャンスはないと判断した」と明かす。

 日米問わず、登板機会を第一に考えて移籍先を探した結果、熱心なオファーが届いたDeNAと契約。現在はファームで調整しながら、1軍昇格のタイミングをうかがっている。

 米球界でも制球に苦しむ場面が多かった右腕だが、ボラス氏は「彼には成功のカギが備わっている」とその能力を疑わない。「彼の投げるボールは強くて速い。これが成功するカギの1つ。制球はピタリとハマる時が来る。それがいつとは言えないのが、野球の難しいところ。だが、握りや腕の振り、トレーニングなど試行錯誤を続ければ『これだ!』という瞬間が来る」と力説する。

 藤浪のDeNA入りについてボラス氏は「良い選択をした」と太鼓判。「タコマで掴みかけていた良い感覚を、日本でも続けることができれば、必ず活躍できる時が来る。マウンドで圧倒する姿を見せてほしい」とエールを送った。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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