ダルビッシュ、また“KID”Tシャツで取材対応 歴代最多204勝…家族に感謝「支えられた」

黒田博樹氏を抜き日米通算勝利数で単独トップに
【MLB】パドレス 5ー0 メッツ(日本時間31日・サンディエゴ)
パドレスのダルビッシュ有投手が30日(日本時間31日)、本拠地・メッツ戦に先発登板。7回2安打無失点の快投で今季初勝利を挙げた。歴代最多の日米通算204勝を挙げ、試合後には義兄の故・山本KID徳郁氏のTシャツを着用し「たくさんの方に支えられた」と家族や両親への感謝の言葉を語った。
日米通算204勝はドジャース、ヤンキースで活躍した黒田博樹氏を抜いて日本人投手として歴代単独トップに立った。報道陣から感謝の気持ちを伝えたい存在を問われると「自分の根源ってやっぱり両親なので、やっぱり産んでくれて、育ててくれてっていうところなので、本当に両親が1番ですね」とコメント。さらに「やっぱり今もずっと妻も支えてくれてますし、家族も両親と、本当にその他にもいっぱいいるんですけれど、挙げると本当にきりがないので、それだけたくさんの方に支えられてきたってことです」と感謝の言葉を口にした。
登板前には日米通算201勝を挙げ、パドレスでアドバイザーを務める野茂英雄氏から、投球フォームについて助言を受けたといい、「野茂さんが言ってるならいける」と手応えを感じたという。一方で「やっぱり(自分は)黒田さんとか野茂さんのようなピッチャーではまだないと思うので、数字がどうとかじゃなくて、本質的に近づけるようにこれからもしていきたいなと思ってます」と謙虚に語った。
メジャー1年目に描いていた理想の投手に近づけたかを問われると「全然なってないですね」ときっぱり。「いろんな球種を投げられるというのは強みではありますけど、1個1個の球種取った時に僕よりすごいピッチャーはいっぱいいるので、まだ程遠いです」と語り、38歳でなおも飽くなき向上心をにじませた。
ダルビッシュは初回1死からビエントスに中前打を浴びるが、後続を断った。2回は1死からアルバレス、マウリシオを連続三振。3回、4回も3者凡退に抑えた。打線は3回までに4点を先制。援護をもらうと、その後も無失点に抑えた。
6回まで毎回奪三振の快投。7回には先頭リンドーアを一ゴロ、アロンソを一邪飛、マクニールを左飛に抑え降板した。7回76球を投げ、2安打無四死球無失点7奪三振。防御率は6.46。降板時には“ユウコール”が沸き起こった。

38歳右腕は今季、右肘の炎症で開幕から負傷者リスト(IL)入り。7月7日(同8日)の本拠地・ダイヤモンドバックス戦で戦線復帰を果たしたが、4戦勝ち星なし。前回登板の24日(同25日)のカージナルス戦では4回途中8失点と苦しんでいた。