“格安右腕”がドジャースを去った理由 生じた首脳陣とのズレ、無くなりつつあった居場所

ドジャースに在籍していたダスティン・メイ【写真:ロイター】
ドジャースに在籍していたダスティン・メイ【写真:ロイター】

激化の先発争い…GMが語った起用方針のズレか

 ドジャースは7月31日(日本時間8月1日)、ダスティン・メイ投手をレッドソックスへトレードすると発表した。交換要員として、ジェームズ・ティブス3世外野手とザック・エアハード外野手がドジャースへ移籍する。2021年以降で2度の右肘手術を受けたメイは、今季19登板で防御率4.85を記録していた。

 米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」のファビアン・アルダヤ記者は、メイが「最も健康でありながら、最も成績が振るわないシーズンを送っている」と報じたうえで、「球威は依然として一流だが、以前ほどではない。スイーパーは今もなお渦を巻くような回転を見せ、シンカーはボウリングの球のように沈む。ただし、フォーシームの平均球速は95.5マイル(約153.69キロ)で、手術前の平均97.3マイル(約156.59キロ)よりも低下している」と現状を伝えた。

 今季終了後にフリーエージェント(FA)を迎えるメイは、年俸213万5000ドル(約3億2200万円)の契約が今季限りとなっていた。「メイの不調と今オフのFAを控えていることが重なり、彼は今季トレード期限直前の注目候補となっていた。トレード期限を迎える1週間前、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督はメイの立場について率直に語っており、彼が、右腕エメット・シーハンと共に、故障者リストからの復帰が見込まれるブレイク・スネルを含む先発枠の座を争っていると明かしていた」と同記者は記している。

 トレード決定後、ドジャースのブランドン・ゴームズGMは「彼は長い間、球団にとっての大きな部分を担っていた。彼との話を通じて、先発は彼にとって非常に重要だということは明白だった」とコメント。一方で「彼なら救援投手として貢献できていたかもしれない」と起用法の違いを示唆した。また、メイが自らトレードを求めたのかという質問に対して、ゴームズGMは「求めていない」と否定し、「そして、もし理にかなうトレードがあるなら、チームとしてオープンな姿勢でいるつもりだった」とし、双方にとって合意の上での放出だったと説明している。

(Full-Count編集部)

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