韓国投手陣がメジャーで失う“居場所” 逸材が相次ぐ解雇…No.1有望株も苦難の日々

シム・ジュンソクがマイナー通算17登板で防御率8.02
韓国の逸材たちが苦境に立たされている。マーリンズは5日(日本時間6日)、「第2の朴賛浩(パク・チャンホ)」とも評価されたシム・ジュンソク投手のリリースを発表した。渡米3年目の今季はルーキーリーグで13試合に投げて0勝3敗、防御率10.80と大苦戦。母国メディアも一斉に速報している。
KBO(韓国プロ野球)ドラフトに臨まず、契約金75万ドル(約1億1000万円)でパイレーツに入団。高校時代から最速98マイル(約157キロ)以上を計測するなど、剛腕として期待されてきた。1年目はルーキーリーグで4試合に投げて防御率3.38、8イニングで13奪三振を記録するなど、才能の片鱗をのぞかせた。しかし、すぐに暗転する。
右肩を負傷して以降は投げられず、2024年はレギュラーシーズンを全休。7月のトレード・デッドラインでは大砲デラクルーズのトレードパッケージとしてマーリンズ移籍した。新天地で開花が期待されたが、ルーキーリーグでも炎上続き。結局、マイナー最下級から昇格することなく、3年間の渡米生活はひとまず終わった。
シムに限らず、今季は“韓国最強守護神”とも称されたコ・ウソク投手がマーリンズの3Aからリリースされた。KBO通算139セーブを誇り、2023年オフにポスティングシステムを利用して2年450万ドル(約7億円)でパドレス入り。しかし、韓国開催の開幕戦直前にマイナー降格すると、5月にはルイス・アラエス内野手のトレードでマーリンズに移籍した。
1年目はマイナー44試合登板で4勝3敗3セーブ、52回1/3を投げて防御率6.54、52奪三振に終わり、2年目の今季はキャンプ前に右手人差し指を骨折した。マイナー4階級で12試合を投げ防御率4.11に終わり、6月に解雇。その後タイガースとマイナー契約を結ぶも、3Aの9登板で防御率6.09と苦戦が続いている。韓国期待の投手陣に、なかなか明るい話が出てこない。
(Full-Count編集部)