7敗目の戸郷に杉内コーチが苦言「自身の問題」 痛恨の伏兵被弾は「置きにいった」

中日戦に先発した巨人・戸郷翔征【写真:小林靖】
中日戦に先発した巨人・戸郷翔征【写真:小林靖】

杉内投手チーフコーチ「あの回こそ先頭を全力でいけば」

■中日 2ー0 巨人(11日・東京ドーム)

 エースの背信投球に我慢ならなかったようだ。巨人の戸郷翔征投手は5回5安打2失点。7敗目を喫した右腕に、杉内俊哉投手チーフコーチは厳しい口調だった。

「今日はいいように見えたんですけどね、序盤は。はじめの1点は自分がカウント負けをして打たれているのでね。次の1点ですよね。山本泰にスーと真ん中に投げたように見えたし。あの回こそ先頭を全力でいけば、5回は難なく終わって、6回もマウンドに上がれるチャンスが出てくるのに。というところですよね。技術どうこうよりは戸郷自身の問題なのかなと思う」

 4回無死一塁から細川の中越え適時二塁打で先制点を献上。杉内コーチが苦言を呈したのは1点ビハインドの5回、先頭・山本への投球だ。初球の142キロが真ん中高めへ。通算8本塁打の伏兵に左翼スタンドへ運ばれた。

「例え打ってこないと思って投げたとしても、もう少し気持ちの入ったボールを投げておけば、万が一振った場合に空振り、ファウルになる可能性がありますからね。ちょっと僕には置きにいったように見えましたね」

「『打たないでしょ』ぐらいの感じに僕には見えたんですけどね。(ボール自体は)良くはなってますよ。真っ直ぐ自体も良くなっているし。ただ、点を取られた後ですよね。1点を取られてちょっと気が。0-0の時は頑張るけど、1点、2点を取られた時に、ガタッと落ちるのが早すぎるなと感じますね。疲れているはずはないんですけど」

 昨季まで3年連続で12勝を挙げ、菅野智之がメジャー移籍した今季はエースとして期待された。だが、14登板で3勝7敗、防御率4.50では、やはり物足りない。

「経験があれば、なおさら、あの回を抑えに行くと思うんですけどね。次は9番の投手だし。(5回も)難なくゼロに抑えられると僕は思っていて、6回、7回で打順が回ってきた時にどうするか、と考えてました。でも、あの1点を取られたことで、打順が回ってきたら交代だよね、となってしまいますから」

 5回79球での降板となった。戸郷は「あれだけのチャンスだったので、もちろん代わるのは当然ですし、チームの、監督が決めることなんで、何も言うことはないです」と振り返った。エース復活が待たれる。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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