佐々木朗希が失った“生命線”「ロッテ時代と比べちゃダメ」 元MLB右腕提言「こだわりを」

五十嵐亮太氏「マイナーで3、4試合投げてメジャーという感じではない」
日米で23年の現役生活を送った五十嵐亮太氏が、自身のYouTubeチャンネル「イガちゃんねる」で、ドジャース・佐々木朗希投手の“復帰登板”について分析した。“生命線”ともいえる直球について「質でいったらそこまでよくなかった。抜け球が多かったりしたのでストライク率も高くはなかった。だから次回はそのへんの修正がポイントになると思います。ストレートで空振りが取れなかった」と指摘した。
佐々木は14日(日本時間15日)に3Aで約3か月ぶりに実戦登板。初回にいきなり2失点するなど予定していた3イニングを投げ切れず、2回0/3を6安打2失点、1四球だった。五十嵐氏は「復帰登板で評価するのは難しいと思います」と前置きしつつ、「投球内容を見ているとストレートの平均球速が150キロ、最速が154キロだったので最初にしてはそれくらいなのかなと。本人が何をやりたかったかによって変わってくるけど、そこまでストレートで強い球を投げて抑えに行く感じではなかった。感覚的にはライブBPくらいの感じで投げているのかなという雰囲気でした」と分析する。
「佐々木投手が今後どういった投手になりたいかによって方向性が変わってくると思うんですが、やはり魅力的な真っすぐにこだわってもらいたいと僕は思うんです。そこがあって変化球のスタンスにならないと、ある程度フォーシームが決まらない中でシンカーとかツーシーム系でやっていきましょうとなると投球スタイルが大きく変わることになる。どちらが正解かは言い切れないけど、まだ年齢も若いしストレートにはこだわってほしいなと思いました。シンカーの割合を今から増やされると寂しい気持ち。本人が抑えていくために必要と言うなら仕方ないけど、軸となる投球スタイルは見つけてほしいと思います」と求めた。
またロッテ時代とフォームが変わっているという声があることに「ロッテにいるときと比べちゃダメ。怪我をしてリハビリを経ての1試合目。最終的にはロッテのとき、それ以上を目指すんだろうけど、まだそういう段階ではないのでそこをいうのはちょっと違う」とピシャリ。その上で「ただ本人がどういうビジョンで自分のピッチングスタイルをつくっていくのかは気になる。まず真っすぐとスプリットという軸がほしい。そこから別の変化球なので、軸だけはしっかり持ってもらいたい」と強調した。
今後については「マイナーで3、4試合投げてすぐメジャーという感じではないよね。たぶん主力だったらそういう感じにはなると思うんですけど、最初の試合だけ見ると、あと数試合でメジャー行きますかといったらまだわからない部分の方が大きいですよね。1試合1試合、前より球速が上がった、ストライク率や空振り率が上がったというところを見ていって、そろそろ来そうだよねというタイミングを見ていきたい」と見解を示した。