広島県高野連が声明、誹謗中傷に「法的措置を含めて対応」 夏の甲子園では広陵が出場辞退

広陵も16日付の声明で法的措置を含めた対応に言及
広島県高校野球連盟は23日から始まる秋季大会を前に、19日付で選手らへの誹謗中傷への声明文を発表した。甲子園球場で開催中の第107回全国高校野球選手権大会で、広島代表の広陵が野球部内での暴力事案が絡んだ影響で大会途中に出場辞退。SNS上では様々な情報の拡散が続いていることから、それを受けた対応と見られる。
声明では「近年、スポーツ競技大会において、大会関係者に対する誹謗中傷や差別的な言動などが、特にSNS上で拡散される事案が確認されるようになっています。こうした行為は、大会関係者の名誉や尊厳、人権を傷つけ、心身に深刻な影響を生じさせるものであり、決して看過できません」と指摘。秋季大会について「全国の高校球児たちが日々の鍛錬の成果を発揮し、スポーツマンシップに則って真剣勝負を繰り広げる、かけがえのない舞台です。誹謗中傷や差別的な言動などは、くれぐれも慎んでいただきますようお願い申し上げます」と要望。「こうした行為があった場合、法的措置を含めて毅然とした対応をとってまいります」とした。
第107回全国高校野球選手権大会で1回戦を突破した広陵は、大会途中の10日付で出場を辞退。堀正和校長は「SNSなどで大きな反響があり、まだ調査結果が出ていない案件についても誹謗中傷を受けており、大会の運営にも大きな支障をきたしていると考えました」と辞退に至った理由を説明した。
広島県高野連は同日、広陵に対して「再調査と報告を求めるとともに、警察、第三者委員会に全面的に協力すること、新たな事実が判明した場合はただちに報告を行うよう指示しました」と発表。だが、SNSでは暴力事案に絡んだ真偽不明の情報が拡散され続けていることから、広陵は16日に「根拠または正当な理由を欠く名誉毀損」について法的措置を含めた対処をするとの声明を発表していた。
(Full-Count編集部)