沖縄尚学、劇的逆転で夏初の決勝進出 エース末吉が6回途中降板も…日大三と頂上決戦へ

春は2度優勝も、夏の甲子園はベスト8入りが最高
第107回全国高校野球選手権大会は21日、準決勝が行われ、第2試合では沖縄尚学が5-4で山梨学院を破り、初の決勝進出を果たした。23日午前10時開始の決勝で日大三(西東京)と対戦する。春の選抜大会では1999年と2008年に優勝している沖縄尚学だが、夏の甲子園では過去2回のベスト8入りが最高成績となっている。
試合は2年生エース同士の先発でスタート。沖縄尚学の左腕・末吉良丞投手(2年)は初回、四球と自身の暴投で2死二塁のピンチを招き、相手の4番・横山悠捕手(3年)に右前適時打を浴び先制を許した。
打線はその裏、194センチ、100キロの体格を誇る相手右腕・菰田陽生投手(2年)を攻め、2死三塁で4番の宜野座恵夢(えいむ)捕手(3年)が左前適時打を放ち同点。しかし、5回に1死満塁のピンチを迎えると、三塁手の安谷屋春空内野手(3年)がイレギュラーした三ゴロを後逸(記録は失策)し、2点をリードされた。
6回の守備でも無死二塁で、相手の送りバントを捕球した末吉が三塁へ悪送球し山梨学院が追加点。なおも2死二、三塁のピンチを招いたところで、末吉は降板し、新垣有絃投手(2年)がマウンドに上がった。
劣勢だった流れが一変したのは6回。安谷屋が2点二塁打、さらに送りバントが敵失を誘い、同点に追いつくと、7回には野座の三塁打、比嘉大登内野手(3年)の右前打で勝ち越した。9回は2死一、二塁のピンチを新垣がしのぎ、沖縄尚学が逆転勝利で決勝へ駒を進めた。
沖縄尚学を率いる比嘉公也監督は、1999年の春の選抜大会に同校の左腕エースとして出場し、春夏を通じ沖縄県勢初の全国優勝をもたらした“レジェンド”だ。エースの末吉も「監督は沖縄のチームが初めて甲子園で優勝した時のエースで、自分も動画で見たことがあります。侍ジャパンU-18日本代表のコーチもされていますし、同じ左投手として吸収できることがたくさんあるのではないかと思って入学しました」と慕っている。
(Full-Count編集部)