大谷翔平がド軍にもたらす恩恵「“魔法”のような存在」 球団CEOも自信…日本企業活性化のワケ

ド軍球団社長「私たちはエンターテインメントの拠点」
日本生まれの“ヒーロー”登場にドジャースタジアムが歓声に包まれた。26日(日本時間27日)に行われたドジャース-レッズ戦にウルトラマンとバルタン星人が登場。来年で60周年を迎えるウルトラマンシリーズを記念し、ドジャースとの共同企画が実現した。次々に生まれる日本とのコラボに、現地メディアは「自社製品をアメリカに広めたいと考えるなら、ドジャースタジアムはまさに絶好の場となる」と影響力の大きさに注目している。
地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」のビル・シャイキン記者は28日(同29日)、「ショウヘイ・オオタニはいかにしてドジャースを世界的なエンターテインメントの玄関口に変えたか」のテーマで記事を公開。シャイキン記者は「もしあなたが日本企業で、自社製品をアメリカに広めたいと考えるなら、ドジャースタジアムはまさに絶好の場となる。日本のファンたちはドジャースタジアムに押し寄せる。日本語で行われるスタジアムツアーに参加し、売店でさまざまな国の名物料理を楽しみ、そして何百ドル、時には何千ドル分もの大谷グッズでいっぱいになったショッピングバッグを抱えているのだ」とLAに広がる光景を伝えた。
レッズ戦が行われた26日(同27日)時点でドジャースタジアムの両ファウルポール間に広告スペースを持つ24社のうち、8社はアジアに拠点を置く企業。「オオタニが世界的な存在となったことで、日本のエンターテインメント企業は、自社の看板コンテンツを広めるための舞台としてドジャースタジアムを活用している」と大谷翔平投手が在籍し活躍している“事実”がドジャースに恩恵をもたらしていると伝えた。
記事ではドジャースのスタン・カステン球団社長のコメントも紹介。「私たちのもとに声をかけてこなかった業界は存在しません」とドジャースがリーグトップの観客動員数と世界的な視聴者数を記録していることに触れ、「私たちはエンターテインメントの拠点なのです。注目を集めたいなら、ここに来るべき場所なのです」と、カステン球団社長が掲げる展望を紹介した。
シャイキン記者は「(新たな)契約が結ばれるたびに、オオタニの契約はドジャースにとってますます“魔法のような存在”になっている」と続けると、「今季、ドジャースタジアムでは日本のキャラクターが4回登場したが、こうした取り組みでドジャースは今年オオタニに支払っている年俸200万ドル(約2億9400万円)以上の収益を上げている(残りの6800万ドル(約100億円)は繰り延べ払いである)」と企業コラボが球団にもたらす恩恵についても伝えた。
「日本のエンターテインメント企業がアメリカの顧客にアプローチする一方で、ドジャースは日本のファン層に浸透している。オオタニを最大限に活用することで、同球団は日本市場における“支配的なメジャーリーグチーム”の地位を確立したのだ」と年月を重ねるたびに高まる“大谷効果”が球団に与える影響の大きさを強調していた。
(Full-Count編集部)