隣には大谷翔平…驚いたMLB初昇格 突然の電話、ド軍28歳の境遇を変えた7年越しの報せ

28歳にしてメジャー初昇格となったディーン
苦節7年、夢の日々を過ごしている。ドジャースのジャスティン・ディーン外野手は、8日(日本時間9日)に28歳にしてメジャー初昇格。プロ入り後はマイナー暮らしの日々だったが、待望の瞬間は突然訪れた。「大変な努力が報われた気分だよ」。いつもロッカーでは笑顔を見せ、メジャーの雰囲気を楽しんでいる。
ディーンは2018年のMLBドラフト17巡目(全体502位)でブレーブス入り。俊足が持ち味で、2023年は3Aと2Aで計35盗塁、2024年は計61盗塁を記録した。
昨オフにはFAとなり、ドジャース傘下3Aオクラホマに入団。81試合で6本塁打31打点、25盗塁を記録すると、6日(同7日)の試合後に監督から昇格を告げる電話がかかってきた。
「少し驚いたよ。予想していなかったりだとか、待ち望んでいなかったという訳ではないんだけど、サプライズだった。夢が叶ったよ。ようやくスタートラインに立った気分だ」
21日(同22日)のロッキーズとの最終戦では、休養のためベンチにいた大谷翔平投手の隣に座る場面も。「スイングだったり、投球に対してだったり。球がよく変化する投手と対戦したからね。そういう野球の話をしたよ。彼はグレート。史上最高の選手の1人だね。ハハハ」。本拠地のロッカーでは、2つ隣には大谷、後ろを振り返ればベッツ、フリーマンがいる。近いようで遠かった存在と今やチームメートだ。
ロッカーではヘッドホンを付け、ニヤリとしながら音楽にノリノリ。初めてクアーズフィールドのグラウンドに立った際は、両手を広げて天を仰ぎ、目一杯メジャーの空気を吸った。
昇格後は、守備固めや代走などでチームを支えている。「代走が必要なら代走するし、外野手が必要なら外野を守るし、投手が必要なら投げるよ! 言われた役割をこなすよ!」。苦節の日々を経て、28歳にしてたどり着いたメジャーの舞台。夢を掴んだ男の笑顔は、とても眩しい。
(上野明洸 / Akihiro Ueno)