田中将大に「託すしかない」 3位転落でコーチが期す“起爆剤”…残り11試合の正念場

田中将大は敗戦で200勝ならずも6回2失点と好投
■DeNA 3ー0 巨人(15日・横浜)
日米通算200勝にあと1勝としている巨人・田中将大投手は15日、横浜スタジアムでのDeNAに先発した。6回5安打2失点と粘りの投球を披露するもDeNAのアンソニー・ケイ投手が完封勝利。田中将は惜しくも3敗目を喫したが、投球内容に首脳陣は高い信頼を寄せた。
キレのある変化球を低めに集める投球で4回まで被安打は「1」。テンポのよい投球でゴロアウトを量産した。5回2死満塁のピンチでは、度会の左翼線への飛球を丸がダイビングキャッチ。6回は筒香の右中間への当たりを中堅のキャベッジが飛び込んで掴み取り、雄叫びを上げた。
しかし、キャベッジの超美技のあと安打や四球などで2死一、二塁のピンチを招くと、石上に右越えの2点二塁打を浴びた。今季最長の6回を投げ切ったが、7回の打席で代打を告げられリードを許してマウンドを降りた。
敗戦投手となったが、杉内俊哉投手チーフコーチは「インコースも突いて、フォークを振らせる作業をしっかりやっていた。紙一重ですからね。仕方ないですね。ナイスピッチングでしたけど」と評価した。さらに「ああいう気迫のあるピッチングはね、他の先発ピッチャーもすごい士気が上がる。チームもね」と闘志を称えた。
次回の登板は今季2度目となる中5日での21日の中日戦(バンテリンドーム)に決まった。「それはもう本人にも伝えていますので、しっかり調整してくれると思います」。まだ暑さが残る時期での短い間隔での登板となるが「今日のピッチングを見ると、もう託すしかないですね。チームが勝つために頑張ってもらいます。そしてマー君に200勝がつけばいいなと思います」。
チームは同率で並んでいたDeNAに敗れ3位に転落した。ともに残り11試合。激しい順位争いはまだ続く。11月に37歳となるベテラン右腕が、苦しいチームの起爆剤となる。
(湯浅大 / Dai Yuasa)