迷走するド軍106億円男…“抑え・大谷翔平”は「答えではない」 米で起こる議論「最悪」

ドジャースのタナー・スコット【写真:荒川祐史】
ドジャースのタナー・スコット【写真:荒川祐史】

米番組が不振極めるド軍のスコットについて言及

 悩める左腕に課題を突きつけた。守護神として期待されて今季ドジャースに加入したタナー・スコット投手はセーブ失敗を繰り返し、期待されるような成績を残せていない。米メディアは苦しむ31歳について「最悪」などと議論を交わした。

 15日(日本時間16日)に配信された米ポッドキャスト番組「Foul Territory」では、司会のアラナ・リゾ氏が今季のスコットについて疑問を投げた。「言うまでもなくドジャースのクローザーは今季かなり失点しています。最悪よね。彼が気の毒に思う。言うまでもなく彼は大型契約を結んだのに仕事が果たせていない。AJ(・ピアジンスキー氏)、彼は何をしているんでしょう? 球種が読まれている? 彼に何が起きているんでしょう」。

 昨オフに4年7200万ドル(約106億円)の大型契約で加入した31歳左腕のスコット。4月は月間防御率0.82、6月は同1.35としたが、他の月は軒並み低迷。特に夏場以降は7月が防御率8.10、8月は同9.00、9月は9.82としている。今季通算では56試合の登板で1勝3敗、21セーブで防御率4.82だ。

 ホワイトソックスなどで捕手として活躍したメジャー通算2043安打のAJ・ピアジンスキー氏は「リリーフ投手というのは変動しやすい」。そこから「クローザーだと9回に投げるから、すべてが大きく扱われる。試合の中で最も難しい3つのアウトだ。リリーフのピッチングは、8回から9回に切り替わるところが一番大きな違いだ。最後の3アウトはみんながさらに注目する」と9回登板の重圧に理解を示した。

 ただ、その一方で「私が見る限り彼は思うところに投げられていない。真ん中寄りのストライクがとても多くなっていて、対戦相手は待ち構えている。球種が2種類しかない投手は完璧なピッチングをしなければならないが、彼はそこまで完璧ではない」。速球とスライダーの2球種のみという球種の少なさを指摘した。

 ヤンキースなどで捕手として活躍したクラッツ氏も同じく、「私もAJとほぼ同じことを言う……。彼は四球が足りない。これがばかげた発言だということは分かっている。だが四球の割合が今季はキャリアで最も低い。もしかするとスライダーでボール球を投げなければならないのかもしれない。それか、速球はもっと高めに」。今季51回1/3を投げ、211人の打者と対戦し、14四球という少なさに問題があるとした。

大谷がド軍の「抑え問題に対する答えではない」

 もちろん制球力は大事な要素ではあるが、ストライクがまとまり過ぎているために痛打される機会が多いのでは、と推測した。司会を務めるアラナ・リゾさんは「ドジャースは抑えに問題を抱えていますよ、お2人」とコメントすると、これに対しクラッツ氏は「ショウへイだ」と冗談混じりで返答すると、リゾさんは「ショウへイがドジャースの抑えの問題に対する答えではないと思うわ」と大笑いしていた。

 ドジャースはこの日のフィリーズ戦で救援陣がリードを守れずに敗戦となったが、1点ビハインドの9回に登板したスコットは3者凡退で抑えた。

(Full-Count編集部)

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