大谷翔平、6回続投は「なかった」 5回ノーノーも…ド軍監督が明かす舞台裏

試合後、取材に応じたドジャースのデーブ・ロバーツ監督【写真:小谷真弥】 
試合後、取材に応じたドジャースのデーブ・ロバーツ監督【写真:小谷真弥】 

「あまりに大事な存在なので、もし何かあれば2人分の選手を失うことになる」

【MLB】フィリーズ 9ー6 ドジャース(日本時間17日・ロサンゼルス)

 ドジャースの大谷翔平投手は16日(日本時間17日)、本拠地のフィリーズ戦で「1番・投手」で投打同時出場し、5回無安打無失点の好投を見せた。今季2勝目の権利を持って降板したが、救援陣が打ち込まれて2連敗を喫した。試合後のデーブ・ロバーツ監督の会見では継投策に関する話題が集中した。

 大谷は5回68球。余力を十分に残していると見られていたが、ロバーツ監督は6回から継投策に入った。この采配が裏目に出て6回に大量6失点。「ショウヘイに6回も行かせる可能性はあったか?」。指揮官は舞台裏を明かした。

「(可能性は)なかった。シーズンを通して登板のイニング数には一貫したルールを設けてきた。1回から2回、3回から4回、そして5回と。計画を崩したことは1度もありません。今日も5回と決まっていた」

 大谷は2023年9月に右肘手術を受け、今季2年ぶりに投手復帰。やはり故障を未然に防ぎたい思いがあったようだ。

「効率的に投げていれば『6回も』となったかもしれないが、今日はハードな5イニングだ。あまりに大事な存在なので、もし何かあれば2人分の選手を失うことになる。それはできない」

 では、一発勝負のポストシーズンではイニングを伸ばす可能性あるのだろうか。

「そこは話し合い次第だ。球団フロント、そしてショウヘイ本人を含めて合意すれば別だが、現時点では『5回まで』と決められている。健康面での判断が全てだ。今後もそうだし、ポストシーズンに入ってもそうだ」

「選手は常に『自分はできる』と思うものだ。トミー・ジョン手術からの復帰初年度で、ここまで丁寧に管理してきたからこそ今がある。だから判断には慎重さも必要だ」

 絶対に投手・大谷を故障させてはいけない。痛い1敗になったのは間違いないが、チームとして強い意思を感じさせる会見となった。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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