「一つ時代が終わっちゃう」 引退の中田翔へ…清宮幸太郎が尊敬込めた“選曲”

日本ハム・清宮幸太郎【写真提供:産経新聞社】
日本ハム・清宮幸太郎【写真提供:産経新聞社】

第1打席の登場曲に「PERFECT HUMAN」を選んだ

■日本ハム 8ー7 ロッテ(20日・エスコンフィールド)

 北海道のファンには馴染み深い曲が流れると、温かい拍手に包まれた。日本ハムの清宮幸太郎内野手は20日、エスコンフィールドで行われたロッテ戦で、第1打席の登場曲に、RADIO FISHの「PERFECT HUMAN」を選んだ。もちろん、18年間の現役生活に終止符を打った中日の中田翔内野手へのリスペクトを込めて取った行動だった。

「なんか、一つの時代が終わっちゃうって感じがします」。清宮幸がつぶやくように言った。入団した2018年から中田が巨人に移籍する2021年途中まで同じユニホームを着て戦った。ともに長距離砲として期待される者同士。わかりあえることも多く、数え切れないほどのアドバイスももらった。

 中田は19日にバンテリンドームで行われたヤクルト戦に出場し、試合後には引退セレモニーが行われた。清宮幸も見ていたそうで「泣いていましたね」とニヤリ。メッセージのやり取りも交わしたそうで、中田からの「ありがとうな」の言葉に、「ビックリしましたっていうのと、寂しいです、みたいなことを言いました」と明かした。

 中田の登場曲といえば、ビーグルクルーの「My HERO」を思い浮かべるファンも多いだろう。19日にはソフトバンクの柳田や楽天の浅村らがこの登場曲を使って打席に入っていた。「ナ、カ、タ、ナカタ、ナ、カ、タ」のフレーズが印象深い「PERFECT HUMAN」はチャンスのときなどに使っていた曲だが、清宮幸はこちらを選んだ理由については「石井さんがそれ(My HERO)にするって言ったんで、じゃあこっちにって。昨日試合がなかったので、やりたいなと思っていたので」。かつての仲間たちも続々と感謝の思いを示した。

 首位のソフトバンクを追いかけ負けられない戦いが続く中、この日は2安打4打点と躍動。「中田さんも打点稼ぎってイメージがありますし、やっぱり勝負強い打撃っていうのは受け継いでいきたいなって思ってます」。尊敬と感謝の思いを胸に、その背中を追い続けていく。

(町田利衣 / Rie Machida)

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