「相手どうこうじゃない」も…やっぱり気になる鷹の行方 ハム選手の本音「試合中から」

日本ハム・新庄剛志監督【写真:古川剛伊】
日本ハム・新庄剛志監督【写真:古川剛伊】

郡司が明かす「マネジャー室から歓声が聞こえてきました」

■日本ハム 7ー2 ロッテ(21日・エスコンフィールド)

 日本ハムは21日、エスコンフィールドで行われたロッテ戦に7-2で勝利し、2連勝を飾った。首位のソフトバンクがオリックスに2連敗を喫し、2.5ゲーム差に急接近。新庄剛志監督は「相手どうこうじゃない」と話すが、もちろん“ライバル”の様子は気になって仕方がないようだ。

 勝利から約8分後、ソフトバンクが併殺でゲームセット。その瞬間、日本ハムのロッカーからは大歓声が聞こえてきた。9回に1点差に迫り、なおも1死二塁から左翼への大飛球に二塁走者が戻れず……という幕切れだった。行方を見届けてから取材対応した新庄監督は、開口一番「怖いっすね、ミスは」とつぶやいた。

 郡司裕也捕手と水谷瞬外野手はヒーローインタビューに選ばれたため、ソフトバンクの試合は見ていなかった。3回に9号3ランを放った郡司は「(ヒーローインタビュー後の)場内一周しているときにファンの方がiPadで『ホークス負けたよ』って教えてくれました」と明かす。5回終了後に大型ビジョンに他球場の試合経過が流れ、ソフトバンクがビハインドであることが伝えられると大きな拍手が沸き起こった。もちろん、ファンにとっても大きな関心事だ。

「ホークスの勝ち負けはこっちで操作できないので、僕らは目の前を倒すだけなので、あとはホークスさんどうぞって感じですよね」と話す郡司だが、本音も明かす。「試合中から気になっています、どうしても」。

 ソフトバンクはこの日、初回、3回、8回と満塁の好機をつくりながら、あと1本が出なかった。「マネジャー室から歓声が聞こえてきました。『シャー!!』って。なんだなんだって思ったら、満塁を抑えたらしくて。裏も盛り上がっているらしいです」と“一丸”ぶりを口にした。

 18日にみずほPayPayドームで直接対決に敗れ、今季最大の4.5ゲーム差に開いたが、必死に食らいついている。初回に先制の12号2ランを放った水谷は「特に落とせなかったゲーム。ましてやああいう接戦(2-3)で落としてしまったのは、僕自身もそうですけどだいぶダメージは受けたとは思うんですけど、一つの負けに一喜一憂してここまで来たチームではないと思いますし、切り替えていこうというのは各々みんなが思って昨日臨んだと思う。目の前の一戦一戦をやっていけば自ずとチャンスは出てくる」とチームの思いを代弁した。

 新庄監督は残り8試合へ「もう、みんなで勝つだけです。誰が活躍しようが、誰がミスしようか関係ない。全員でひとつになって勝っていくだけなので。まだまだチャンスあるからね」と強調。その目は頂だけを見ている。

(町田利衣 / Rie Machida)

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