無冠の山本由伸が到達した“伝説の領域” 大谷翔平も感銘…達成したMLB史上2人目の偉業

Dバックス戦で力投したドジャース・山本由伸【写真:荒川祐史】
Dバックス戦で力投したドジャース・山本由伸【写真:荒川祐史】

山本は6回無失点で今季最終登板を終えた

【MLB】ドジャース 8ー0 Dバックス(日本時間26日・フェニックス)

 ドジャース・山本由伸投手は25日(日本時間26日)、敵地のダイヤモンドバックス戦に先発登板。6回94球を投げ、7奪三振2四球、4安打無失点の好投で今季12勝目を挙げた。メジャー2年目は防御率リーグ2位など軒並み主要部門で上位に名前を連ね、“伝説投手”に次ぐ史上2人目の歴史的快投を成し遂げた。

 開幕投手を務めた今季は、チームの先発投手では唯一離脱することなくシーズンを投げ切った。特にシーズン佳境の終盤戦から一気にギアを上げる。8月31日(同9月1日)から3試合連続2桁奪三振、6日(同7日)の敵地オリオールズ戦では9回2死までノーヒットノーランを演じ、12日(同13日)ジャイアンツ戦も7回1安打1失点の好投だった。

 打線の援護が少ない上、勝利投手の権利を持ってもブルペンの不振で勝利投手の権利が消え、白星がついたのは8月24日(同25日)以来1か月ぶりのことだった。12勝はリーグトップ10圏外ながらも、防御率2.49は同2位、201奪三振は同6位、被打率.183に関してはメジャートップに君臨している。

 データに特化した米スポーツメディア「オプタ・スタッツ」によると、防御率が両リーグで公式記録となった1913年以降、200奪三振以上、防御率2.50未満、被打率.200未満、WHIP1.00未満、被長打35本未満をすべてクリアしたのは、今季の山本が史上2人目。もう一人の投手は、1968年に歴代最高の防御率1.12を記録した殿堂入り右腕のボブ・ギブソンだけだ。

 タイトルこそ無冠に終わったが、今季の山本の素晴らしさは言うまでもない。シャンパンファイトで取材を受けた大谷も、「1年間、本当にローテーションを実質1人だけ守ってフルシーズンで投げてくれたと思う。本当にチームのエースだと思っていますし、みんなそういう期待の中で、今日もいいピッチングをしてくれたのは、ポストシーズン(PS)にもいくにあたってもすごい喜ばしいことだと思う。本当に素晴らしいシーズンだったと思います」と称えた。

(Full-Count編集部)

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