シュワーバーが「MVPだと思う」 まだ残っていた“少数派”…大谷超え56HRも厳しい現実

132打点はローリーを上回りメジャー最多
フィリーズのカイル・シュワーバー外野手はドジャース・大谷翔平投手との熾烈な本塁打王レースを制し、56本塁打、132打点の2冠となった。打点数はメジャートップ。MLB公式X(旧ツイッター)が今季の活躍を称える投稿を行うと、「フィリーズ嫌いの自分にとっても、彼はナ・リーグのMVPだと思う」と、MVPに推す“少数派”の米ファンが散見された。
FAイヤーを迎えたシュワーバーは開幕から安定してアーチを量産。前半戦で30本塁打を放ち、オールスター本戦では史上初の「HRダービー」による特別ルールで3スイング3発の離れ業を披露。球宴MVPに選ばれた。後半戦も勢いが落ちず、8月28日(同29日)のブレーブス戦ではMLB史上21人目の1試合4本塁打の大暴れを見せた。
9月9日(同10日)のメッツ戦でリーグ最速50号に到達。一時は大谷に4本差をつけていたものの、足踏みが続いたことで追い付かれたが、24日(同25日)のマーリンズ戦で1試合2発を放って56号に数字を伸ばした。最終戦では大谷が55号を放ったものの、1本差で2度目のキングとなった。
8月下旬の大爆発もあり、米メディアの中ではシュワーバーのMVP推しの声もあった。しかし、大谷が投打に活躍したことで論争は“ほぼ決着”の情勢。9月22日(同23日)にMLB公式が発表したMVP模擬投票では、1位票40のうちシュワーバーに投じられたのは4だった。
それでも、MLB公式Xがシュワーバーの132打点を祝福すると、「この男が本当にMVPを取れないなんて本当に馬鹿げている……」「132打点はシングルシーズンで化け物級の数字だ!」「MVP」「彼はナ・リーグMVPを獲得すべきだ」「彼が私のMVPだ」「おめでとう!MVP!」と、少数意見ながらもMVPに推挙する声も上がった。現実的には大谷の受賞が濃厚と見られるが、少なくとも昨季のMVP投票15位より上の順位に選ばれることは確実だろう。
(Full-Count編集部)