パドレス元監督がコーチと「殴り合い寸前に」 “好成績”も辞任…明かされた人物像

パドレスのマイク・シルト監督【写真:ロイター】
パドレスのマイク・シルト監督【写真:ロイター】

パドレスのシルト前監督は契約残るなかで辞任

 パドレスの指揮官を今季限りで辞任したマイク・シルト氏のもとで、コーチとの間に「殴り合い寸前」まで発展する対立があったことが報じられた。15日(日本時間16日)に米スポーツ専門誌「スポーツ・イラストレイテッド」が「パドレスのコーチ、今季マイク・シルト監督と殴り合い寸前だった」との見出しで記事を掲載。勝利の裏で進行していた摩擦を詳報している。

 シルト氏は2018年からカージナルスの監督を務め、2019年には地区優勝を果たし、最優秀監督賞を受賞。2023年オフにパドレスの監督に就任した。今季は90勝72敗でナ・リーグ西地区2位となり、2年連続でポストシーズンに進出したがワイルドカードシリーズでカブスに敗れた。昨年は地区シリーズでドジャースに負けた。昨年11月に2027年までの新たな2年契約を結んでいたが、今季終戦で辞任が発表された。

 同誌は複数の米メディアが伝えた情報をまとめており、「サンディエゴ・ユニオン・トリビューン」が「シルト氏が極めて厳しく指導していたことを認める複数のスタッフがおり、コーチたちの間で落胆もあった。しかし彼らは、シルトの唯一の目的は、コーチたちの持てる力を最大限に発揮できるようにすることだったと強く信じている」と、不満を抱えながらの複雑な関係だったことを伝えている。

 地元紙「ニューヨーク・ポスト」のジョン・ヘイマン記者は、さらに物議をかもす状況を描写。「情報筋によれば、ある(パドレスの)コーチはシルトから侮辱されたと感じ、激怒のあまり殴り合い寸前になったという。シルトはカージナルス時代から無遠慮で気性が荒い性格として知られており、優れた成績を残したにもかかわらず(カージナルスの監督を)解任された」と内情を紹介している。

 さらに米スポーツ局「ESPNセントルイス」のパドレス番、ケビン・エース記者はシルト氏の人柄について、完璧主義者で「他人にも非常に高い水準を求める」と紹介。一連の報道を受けて「選手への接し方に関してはマイクは本当に素晴らしい。それは強調しておきたい。でも、マイクはものすごく防御的だ。私の人生であんな監督は見たことがない。彼は複雑な人間だ。でも、良い人間でありたいとも思っているんだ」と語っている。

 成績面では評価されるべき実績を残したシルト氏だが、その在任期間は決して穏やかなものではなかったようだ。内部で何が起きていたのか、今後さらなる証言が出る可能性もある。

(Full-Count編集部)

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