ロッテのドラ1が放った輝き…新人王争いにも浮上 新人トップの「117」&リーグ1位の「27」

開幕スタメン入りの西川史礁は夏場から快進撃
2年ぶりにCS出場を逃したロッテ。新しくサブロー監督が就任し、来季に向けてスタートを切るなか、今年のドラフト会議では育成を含めて10選手を指名した。昨年指名され、今季プロ1年目の選手はどんなシーズンを送ったのか。1軍デビューを果たした6選手のプレーを振り返る。
ロッテはオリックスとの競合の末、西川史礁外野手(青山学院大)をドラフト1位で獲得。オープン戦から14試合に起用され、打率.410とアピールに成功し、新人ながら開幕スタメンを勝ち取った。
敵地で迎えたソフトバンクとの開幕戦。4回に好返球で相手の得点を阻むと、同点の6回には有原航平投手からプロ初安打初打点となる適時打を放った。開幕戦から攻守で活躍し、ヒーローインタビューでは笑顔を見せた。
快進撃が始まったのは6月。DeNA戦でプロ入り後初となる1試合4安打を記録するなど、月間打率.441(34打数15安打)、出塁率.459のハイアベレージを叩き出した。待望のプロ初本塁打は、初めて4番で起用された7月30日の楽天戦。岸孝之投手の変化球を左翼席に放り込んだ。
大きな期待を背負って迎えたプロ1年目は、108試合に出場し、打率.281、ルーキーではトップの117安打、リーグトップの27本の二塁打、3本塁打、37打点、1盗塁、OPS.699の好成績で終えた。春に2度のファーム落ちはあったが、新人王を射程に入れるほどの活躍でチームを支えた。
ヤマハからドラフト2位で入団した宮崎竜成内野手は、5月11日に初昇格すると同日の西武戦で8回から三塁の守備につき、プロ初出場。夏場に出場機会を増やし、7月9日の日本ハム戦で山崎福也投手からプロ初安打となる中前打、19日のオリックス戦では適時打を放ちプロ初打点を記録した。39試合に出場し、打率.194(98打数19安打)、3打点、1盗塁、OPS.472の成績を残した。
ドラフト3位・一條力真投手は、7月15日のソフトバンク戦でプロ初登板。5回に2番手でマウンドに上がり、中村晃外野手からプロ初三振を奪うなど順調にアウトを重ねた。ところが2死から四球と二塁打で二、三塁のピンチを招くと暴投で失点。1軍登板はこの1試合だったが、ファームでは12試合に登板し防御率0.87の成績だった。
高卒新人のドラフト4位・坂井遼(さかい・はる)投手は、シーズン最終戦でプロ初登板。2番手で6回に登板し、山川穂高内野手と栗原陵矢内野手を打ち取り、谷川原健太捕手からはプロ初奪三振。1回を無安打、1四球1奪三振無失点に抑え、本拠地のファンから拍手を浴びた。
東海大九州キャンパスからドラフト5位で入団した廣池康志郎投手は、1軍デビューを飾るも初登板はほろ苦いものとなった。6月21日のDeNA戦で先発したが、3者連続本塁打を許し、2回3失点でプロ初黒星。しかし7月19日の再昇格以降は、中継ぎで存在感を放った。8月3日の西武戦でプロ初ホールドを記録。9月17日のオリックス戦ではプロ初勝利を手にした。18試合に登板し1勝3敗、5ホールドポイント、防御率4.87で1年目を終えた。
ドラフト6位・立松由宇内野手は5月7日の楽天戦でプロ初出場するなど、1軍4試合に出場。7月に両股関節の関節鏡視下股関節唇形成術を受け離脱となったが、2年目以降の活躍に期待がかかる。
(「パ・リーグ インサイト」菊地綾子)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)