制球不安定な原因は「体重移動のブレ」 無理に修正はNG…“可視化”で覚える正しいフォーム

投球方向への正しい体重移動を覚えさせる方法は(写真はイメージ)
投球方向への正しい体重移動を覚えさせる方法は(写真はイメージ)

インステップ、アウトステップはなぜNG? 線が示す「体重移動のブレ」

 制球力に悩む子どもたちが抱える問題の1つに、軸足立ちから前にステップする「体重移動」の際のブレがある。投げたい方向に真っすぐ体重を運べていないために、コントロールが乱れてしまうのだ。中学硬式日本一の経験がある兵庫「関メディベースボール学院」の藤田真悟トレーナーは、「体重移動を可視化させる」効果的な練習法を提案している。

 練習に必要なのは床やグラウンドにラインを引くだけ。白線のラインがなければ、フローリングの床の線や、グラウンドに足で引いた線などでも問題ない。この線上に沿って、投球動作と同様に体重移動をする練習を行うことで、投球動作の安定性を高めていく。線上で行うことで「ブレなく」体重移動ができているかを視覚的に確認できるのだ。

「1歩1歩ではなくて、3歩ほど連続して」行い、姿勢を保ちつつ前に進んでいくことが重要だ。正しい体重移動ができていれば、線から逸れることなく動きが完結する。

 多くの子どもたちに見られる問題として「インステップ」「アウトステップ」がある。インステップでは踏み出す足が体の内側(右投げの場合は三塁側)に入ってしまい、アウトステップでは外側(一塁側)に流れてしまう。どちらも直線上の体重移動ができていないため、制球力が落ちる原因となる。

 ただし、インステップを無理やり直そうとすると、体が開き一気に出力が落ちてしまうので注意が必要だ。大切なのは「まずは線の上を、真っすぐ行くイメージ」で練習すること。このシンプルながら効果的な練習を続けることで、投げたい方向へと体重を正確に移動させる感覚が身につき、制球力の向上に繋がっていく。

(First-Pitch編集部)

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