屈辱の1HR…森友哉「今年は何もやっていない」 異例の秋季キャンプ参加に滲む覚悟

オリックス・森友哉【写真:小林靖】
オリックス・森友哉【写真:小林靖】

今季は怪我の影響で8年ぶりに開幕1軍を逃した

 オリックスの森友哉捕手が、主力選手のなかでは異例の秋季キャンプに参加する。2度のけがで長期間戦列を離れた今季を踏まえ、プロ13年目に備える。

「もう練習を(やらなきゃ)、と思ったんで。打も守も全部、しっかりやろうと思っています」。球団施設の舞洲で行われている秋季練習終盤、森が秋季キャンプ参加の狙いを語った。

 けがに苦しんだ今季だった。3月中旬のオープン戦で右脇腹を痛めた。「右内腹斜筋の筋損傷」で2017年以来、8年ぶりに開幕1軍を外れ、1軍合流は5月5日。しかし、7月8日に右太もも裏を痛め再び登録抹消され、再合流したのは9月8日だった。試合出場は50試合、本塁打も1本にとどまり、チームに大きく貢献することはできなかった。

 大阪府堺市出身、大阪桐蔭高から2013年ドラフト1位で西武に入団。2019年には首位打者に輝き、国内フリーエージェント権を行使し2023年からオリックスに移籍した。

 高校からプロまで、激務の捕手を第一線で続けてきた。高校時代からの盟友で野球アカデミー「夢道場」を主宰する専属トレーナーの久米健夫さんの指導も受け、トレーニングや体のケアは欠かさず、けが防止に努めてきた。見えない疲労が蓄積していたのも事実だろう。「若い時ほど体がいうことをきかないんで、それをトレーニングで補っているところです」と明かす。

 11月6日から高知市で始まる秋季キャンプに参加する野手15人のうち、主力選手は森のほか、太田椋内野手や紅林弘太郎内野手のみ。若手中心で30歳以上は森以外にはいない。「やっぱり、今年はあまり何もやっていないんで。もう一回、鍛え直してという感じですね。数はやらなあかんと思っています」。若手と一緒に汗を流し、闘う体を作り上げる。

(北野正樹 / Masaki Kitano)

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