今永昇太とカブスが“破談”したワケ 編成トップ明かす裏側…譲れなかった「適正価格」

GM会議でホイヤー編成本部長が今永との交渉に言及
メジャーリーグのGM会議が11日(日本時間12日)、ラスベガスで行われた。取材に応じたカブスのジェド・ホイヤー編成本部長は、FAとなった今永昇太投手について「対話はとても上手くいっている。わだかまりが起きる心配はしていない」と交渉の舞台裏を明かした。
ホイヤー編成本部長は、今永に契約オプションを破棄することを伝えたときを振り返り、「彼の代理人は(関係性の構築が)非常に上手だ。私たちは誤解を避けたい。でも、これは複雑な仕組みだ。最終的に私たちは球団オプションを行使することが正しい選択だと思わなかったし、彼もプレイヤーオプションを行使しないことが正しいと即座に思った」と、お互いを尊重したやりとりが行われていると語った。
続けて「(お互いのことを)悪く思っていない。私たちは特定の成績を求めていた。彼はそのことを理解しているし、彼らとの対話はとても上手くいっている。わだかまりが起きる心配はしていない」と、円満な流れで交渉が進展していることも強調した。
カブスの地元放送局「マーキースポーツ・ネットワーク」も11日(同12日)、公式X(旧ツイッター)で本部長のコメントを紹介。「ショウタを高く評価している。投手としても、チームメートとしてもアメージングだった。私たちは球団オプションが適正価格だと思わなかったし、彼も選手オプションが適正価格だとは思わなかった。それは(日常的に)起きることだ。彼にクオリファイングオファーを提示しているし、(球団オプションを行使しなかったといっても)話し合いが出来なくなるわけでもない。ドアを閉ざすことはしたくないけど、お互いが合致しなかった」と記されており、球団は今永のこれまでの活躍に敬意を示したうえで今回の判断を下したようだ。
ただ、記者から交渉の戦略について聞かれたホイヤー編成本部長は「交渉については話さない」とキッパリ。今後は双方ともにビジネス判断が求められるため、具体的な発言は避けた。
カブスはこのオフ、今永に5年目まで延長するオプションを行使せず破棄。今永も1年1525万ドル(約23億4000万円)のオプションを行使せずFAとなっていた。
(Full-Count編集部)