チャンスで「普段通りなんて無理」 100%を出せない中で…イチロー氏が結果を残した理由

高校生を指導するイチロー氏【写真:代表撮影】
高校生を指導するイチロー氏【写真:代表撮影】

新潟・中越高を指導…イチロー氏が伝授した“チャンスのつかみ方”

 マリナーズで会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏が8、9の両日、新潟県の高校生を指導した。その中でチャンスをつかむ秘訣を選手から問われ、常に前向きであることの重要性を訴えた。

 日米通算4367安打を記録したイチロー氏は現役引退翌年の2020年2月に「学生野球資格回復制度」の認定を受け、同年から全国各地の高校生を指導している。今回は8日に長岡市悠久山野球場で中越高と、5校からなる連合チーム(糸魚川白嶺、高田商、新井、柏崎常磐、柏崎総合)を指導。9日には中越高グラウンドで同校野球部員と向き合った。

 オリックス入団1年目は40試合、2年目は43試合にとどまったイチロー氏だが、3年目の1994年にチャンスをものにして年間210安打、打率.385と大ブレーク。日米両球界で野球殿堂入りを果たすなど、球史に燦然と輝くスーパースターになった。

 9日に中越高部員から「チャンスをつかむか逃すかで大きな違いがあります。つかむには」と質問を受けたイチロー氏は、こう答えた。「普段から自分を越えていけるか、トライしているかどうか。日頃から鍛錬していくことが重要。テクニックはないし、地道にそれを重ねていく。あとは常に前向きな人」。

 さらに「チャンスの時の心構え」を問われ、「普段通りにやりたいけど、無理だから。動きだけは普段通りにやる。それは必ず守ってきた。100%の力なんて出せないと思っているから。リラックスできないし、する必要もない」と自身の経験も踏まえて語った。

 レギュラー奪取へ千載一遇のチャンスをものにし、以降は引退するまで輝きを失わなかったイチロー氏。どんな心持ちでプレーしていたか、子どもたちにも参考になるはずだ。

(First-Pitch編集部)

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