ドジャースの払った代償は「常軌を逸していた」 正捕手が漏らした過酷さ…強いられた治療

ドジャースのウィル・スミス【写真:荒川祐史】
ドジャースのウィル・スミス【写真:荒川祐史】

第1戦から第7戦までフル出場でマスクをかぶり続けた

 ドジャースのウィル・スミス捕手が米配信番組「The Rich Eisen Show」に出演。今世紀初のワールドシリーズ連覇という栄光の裏にあった過酷な戦いの舞台裏について当時の心境を明かした。正捕手として7試合すべてフル出場し、74イニングでマスクをかぶるという“重労働”を「とにかく常軌を逸していました」と振り返った。

 レギュラーシーズン終盤に右手を負傷したものの、ポストシーズンでは15試合に出場し、攻守でチームを支えたスミス。ブルージェイズとのワールドシリーズ第7戦では延長11回に決勝点となるソロ本塁打を放ち、シリーズ制覇に大きく貢献した。

 番組内で司会者リッチ・アイゼン氏に、ワールドシリーズ終了から数週間が経った現在の心境を問われたスミス。「誰もがあのシリーズがどれだけ信じられないほど素晴らしかったかという話をしていました」と答え、第7戦までもつれた激戦を「流れが行ったり来たり、延長18回の試合もあって、7戦まで行って最後も延長。とにかく流れが行ったり来たりで、2チームともとてもいい内容の野球をしました。ですが…とにかくうちが勝てたことが、ただ、ただ嬉しい。7戦まで行って負けていたら辛かったでしょう」と振り返った。

 特に延長18回、6時間39分にも及ぶ死闘となった第3戦でも、スミスは捕手として最後まで出場。負担の大きいポジションにも関わらず、最終的にワールドシリーズを通じて第1戦から第7戦までフル出場となった。アイゼン氏はこのことについて「1週間半の間に74イニングでマスクを被るってどんな感じでしたか?」と直撃した。

 スミスは苦笑し、「ちょっとクタクタでしたね。うーん……あの延長18回の試合はかなり疲弊しました。あれは磨り減った。あの試合の後2日間連続でマスクを被るのは大変でした」と明かした。回復のために点滴や治療を行ったといい、「とにかく足が動くように。誰もが磨り減っていて、相手もそうでした。とにかくガッツでやり抜く、プレーし続けるという感じでした」と語った。

 アイゼン氏は「ワールドシリーズでマスクを被って、さらに打てるというのはかなりの試練です。その上74イニング。きっと記録を作ったでしょうね」と話し、その労をねぎらった。スミスは「ええ、そう思います。そう聞かされたと思います。ですが、とにかく常軌を逸していました。ですが、シーズンを通して、そしてオフにもたくさんトレーニングをして、下半身を強化して、あまり影響を受けないようにしてきた結果です」と話していた。

(Full-Count編集部)

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