283億円の“不良債権”は「もう救いようがない」 復活は絶望的…転落した「-1.6」

ロッキーズのクリス・ブライアント【写真:ロイター】
ロッキーズのクリス・ブライアント【写真:ロイター】

「毎朝背中が痛む」…MVPの栄光から来年で10年

 米スポーツ専門メディア「ブリーチャー・レポート」が、来季のMLBワースト契約トップ10を発表。ロッキーズのクリス・ブライアント内野手が1位に選出された。9年前にリーグMVPに輝き、カブスの108年ぶりワールドチャンピオンに貢献した33歳に対して、同メディアは「この契約は単純にもう救いようがない」と断じた。

 ランキングは年間平均年俸が1000万ドル以上、契約開始から少なくとも3年が経過している選手から選出。ブライアントは2022年にロッキーズと7年総額1億8200万ドル(約283億円)の大型契約を結んだが、以降は故障もあり、思うような結果を残せていない。

 2025年シーズンは背中の手術の影響もあって11試合出場にとどまり、打率.154と低迷。ロッキーズでの通算本塁打も直近3年間でわずか17本で、WARはマイナス1.5と散々な成績に終わっている。身体能力の衰えについても「主力外野手としてプレーできる身体能力がすでに失われつつあるように見えた」と評された。

 キャリア初期は輝かしい実績を誇った。2016年にはカブスで155試合に出場し、打率.292、39本塁打、102打点の成績でナ・リーグMVPを受賞。その後も主力として活躍し、2021年にはカブスとジャイアンツの2球団で打率.265、25本塁打、73打点と結果を残した。だが、ロッキーズ移籍後は2022年が42試合、2023年が80試合、2024年が37試合の出場にとどまっている。同記事では「今となっては、2021年シーズンこそが、ブライアントが本当に燃え尽きた瞬間だったのではないかと思ってしまう」とした。

 さらに「ブライアントが毎朝起きるたびに背中がこわばって痛む」と話す姿を引用しつつ、同選手に対する同情をにじませた。その上で「ロッキーズが彼を放出するか、あるいは引退に向けた支払い計画をまとめて自由にしてやることが、ある種の慈悲と言える」とし、復活は厳しいとする見方を示した。

 ブライアントは米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」による「球界で最悪の契約ランキング」と題する記事でもワースト1位に選ばれた。カブス優勝の栄光から10年足らずで、メジャー通算184発の大砲は厳しい立場に追いやられている。

(Full-Count編集部)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY