スネル&グラスノーを圧倒、ド軍26歳の衝撃“コスパ” トレードの噂も…忘れがちな「25.8億円」

ドジャースのエメ・シーハン【写真:荒川祐史】
ドジャースのエメ・シーハン【写真:荒川祐史】

今季15登板で6勝、防御率2.82、奪三振率10.92

 圧倒的な“コスパ”だった。今季ワールドシリーズを連覇したドジャースといえば、大谷翔平投手や山本由伸投手、フレディ・フリーマン内野手など大型契約を結ぶスター選手が話題の中心になる。そんな銀河系軍団の中で、メジャー2年目のエメ・シーハン投手の活躍も見逃せないものだった。

 2021年ドラフト6巡目(全体192位)指名でドジャースに入団し、2023年にメジャーデビューと順調に階段を上った。しかし2024年開幕前に右肘を痛め、トミー・ジョン手術を受けて全休となった。今年6月18日(日本時間19日)にメジャー復帰を果たすと、快進撃が始まった。

 平均95マイル(約152.8キロ)を超えるフォーシーム、必殺のスライダーとチェンジアップを駆使して三振を量産。8月25日(同26日)のレッズ戦は7回2安打無失点10奪三振、9月21日(同22日)の7回1安打無失点10三振とハマった時の爆発は凄まじく、年間でも15登板(12先発)して6勝3敗、防御率2.82、WHIP0.97、奪三振率10.92をマークした。

 米データサイト「ファングラフス」では、勝利貢献度WARをベースに独自の「評価年俸」を算出している。シーハンのfWARは2.1で、年俸に換算すると1660万ドル(約25億8500万円)。ドジャースの選手では全体9位に位置し、5年1億8200万ドル(約283億4700万円)のブレイク・スネル(1.5)、5年1億3650万ドル(約212億8600万円)契約のタイラー・グラスノー(1.6)をも上回った。

 何よりシーハンはまだ年俸調停権を取得する前で、今季の年俸はメジャー最低年俸に近い78万ドル(約1億2000万円)だった。生み出した“利益”は実に21倍以上と圧倒的なコストパフォーマンスだった。一方で潜在能力の高い右腕は他球団からも羨望の的。トレードパッケージで求められているとの報道もある。果たしてシーハンは来季以降もドジャーブルーのユニホームを着ているのだろうか。

(Full-Count編集部)

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