妻の承諾→日本挑戦…巨人との契約は「1年のつもりだった」 8.6億円に繋がった東京生活

巨人時代のフォスター・グリフィン【写真:小林靖】
巨人時代のフォスター・グリフィン【写真:小林靖】

ナショナルズ入団が決まったグリフィンが明かすNPB挑戦の裏側

 巨人から自由契約となっていたフォスター・グリフィン投手が、ナショナルズと1年550万ドル(約8億6000万円)で合意しメジャー復帰が決まった。地元放送局「MASNスポーツ」のナショナルズ番マーク・ザッカーマン記者は、23日(日本時間24日)に行われたグリフィンのメディア向けのオンライン取材に臨み、左腕が2023年に日本挑戦を決めた理由を明かした。

 ザッカーマン記者は「フォスター・グリフィンが3年前に日本へ渡ったのは、いずれメジャーリーグに戻れると見込んでいたからではなく、当時、先発投手としてのチャンスを与えてくれた唯一の場所が日本だったからだ」と言及。当時、グリフィンの妻は妊娠していたようだが、了解を得ると海を渡ることを決めた。

 記事ではナショナルズ入団が決まったあとのグリフィンのコメントも紹介。「正直に言って、いまだに実感が湧かない。日本に行って、そこから戻って契約を勝ち取る選手がいるという話を耳にしている。ただ、出発した時にはそんなことはまったく頭になかった」と、NPB挑戦を決めたときは、メジャー復帰は頭になかったことを明かした。

「ただ、日本で先発投手として自分をもう一度確立したかっただけ。日本へ行く機会を得たことで、野球人生において第2のチャンスをもらえたように感じているよ」と、環境を変えることで自身を追い込み、巨人から届いたチャンスに全てをかけて取り組んだ。

 グリフィンは「先発投手になる方法を学んだんだ」と日本での成長を実感。スカウティングレポートを研究し、打線をどう攻略するのが最善かを考えるなど、一流の先発投手が成功するために求められる術を学ぶ「真の野球の研究家」へと成長を果たした。

 巨人1年目の2023年は20試合に登板し、6勝5敗、防御率2.75をマーク。「最初は1年のつもりだった。信じられない経験だった」と、2年目以降も日本でプレーするとは思っていなかったようだが、2024年も20試合に登板し6勝4敗、防御率3.01。今季は14試合の登板に終わったが、6勝1敗、防御率1.62と先発ローテーションを支えた。

 来季は再びメジャーでのプレーとなるが、日本での実績が、左腕に確かな自信を与えている。記事では「向こう(日本)で自分がやってきたこと、加えてきた変化、そして投手としてどれだけ成長できたのか、そしてメジャーのレベルでどういう結果として表れるのかを見るのが、本当に楽しみだ」とグリフィンの意気込みを紹介。4年ぶりとなるメジャーの舞台で左腕が放つ新たな輝きに期待したい。

(Full-Count編集部)

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