ド軍ゆえに“居場所なし”…28歳に米同情 繰り返した昇降格、「本当に残念」な立場

今季は東京シリーズで勝利も…前半戦でほぼ終了
世界一軍団が抱える“贅沢な悩み”が、また注目されることになった。ドジャースのランドン・ナック投手に対し、普段からドジャースの動向を見届ける地元メディアからは同情の声が上がっている。メジャーの他球団ならば先発ローテーションを守れる実力があるとの評価があるが、今季は何度もマイナー降格を繰り返し、メジャーでは10登板に終わった。
昨季メジャーデビューを果たした28歳のナックは、今季は3月に東京で行われたカブスとの開幕第2戦に中継ぎで登板し、2回を無失点に抑えて勝ち投手となる好スタートを切った。だが、その後は勝利を義務付けられているドジャースの中で先発陣の層は厚く、常に当落線上の争いを強いられてきた。メジャーで10試合に登板し、うち7試合に先発。3勝2敗、防御率4.89という成績に終わり、前年よりも登板数やイニング数を減らすことになった。
ドジャース専門サイト「ドジャー・ブルー」のジェフ・スピーゲル氏は22日(日本時間23日)、自身のSNSでナックに言及。「ドジャースの組織内に留まっているのが、私としては本当に残念な思いです」と現状を嘆いた。「リーグの3分の2の球団が彼を評価している」とその潜在能力を強調した。
続けて、チーム内の扱いについて「君なら180イニング投げられるとわかっている。防御率も4点台前半で、毎日競争的にプレーもするだろう。でも、2番手の先発になれる可能性がないのなら、残念だけどオクラホマシティ(マイナー)で投げておいてくれ」という印象があるとも記した。今季は6月6日(同7日)にマイナー降格となって以降は出番が乏しく、終盤の9月に中継ぎで1試合投げたのみだった。
ドジャースの来季の先発は、山本由伸、ブレイク・スネル・大谷翔平、タイラー・グラスノー、佐々木朗希ら強力な布陣となっており、残りの数少ない枠をライバルと競うことになるのが現状だ。苦境が続く28歳右腕は、この厚い壁を突き破り、スター軍団の中で自らの居場所を確立できるだろうか。
(Full-Count編集部)