先に入室の中島宏之から「通告されたわ」 覚悟した2度目の戦力外…巨人右腕が選んだ球団

今季限りで現役を引退した三上朋也は2023年は巨人でプレーした
NPB通算121ホールドの三上朋也投手は2022年オフにDeNAを戦力外となると、巨人に育成契約で入団した。5月には支配下登録され22試合に登板したものの、わずか1年で再び戦力外を通告された。
中継ぎ陣に不調や怪我人が出ていたことから5月には支配下登録。同年は22試合で投げ、防御率4.60ながら7ホールドの成績を残した。ただ、本人の自己評価は厳しかった。「手応えは全然なかったですね。22試合投げましたけど、実力的にも下がっているし、結果も出なかったですよね」。満足のいくパフォーマンスを発揮することはできなかった。
同年9月23日頃には球団から呼び出しの連絡を受けた。同日に中島宏之内野手も呼ばれていたという。「僕と中島さんだけ呼ばれたんです」。入れ替わりで室内に呼ばれ、三上が待機していると、先に入室していた中島が部屋から出てきた。
「中島さんが『通告されたわ』って言ったので、僕も同じ話なんだろうなと」
2度の戦力外通告。球団からはこれからについて問われたが「1軍で22試合に投げて、2軍でも20試合に投げたんですよ。体が元気なので、まだ野球をやりたいと返事をしました」。2軍では防御率1.29の好成績を残していた。
後日、球団施設で挨拶回りをしていると、加藤健2軍バッテリーコーチからオイシックスでのプレーを打診された。加藤コーチは同球団でフロントやコーチを務めた経緯もあり、翌2024年からイースタン・リーグに参入することが決まっていた。「NPBの経験者に来てほしいみたいなんだけど、どうかな?」。即答はせず海外の可能性も模索しつつ、NPB球団からのオファーも待ってみたが“動き”はなし。家族とも相談し、新潟入りを決めた。「必要としてもらったし、総合的に判断しました」。
経験と実績を買われて加入した“新規球団”。トップレベルではなくても、まだ野球を続けたい――。その思いが三上を新たなステージへと導いた。ベテランの挑戦は、新しい形で続いていくことになった。
(湯浅大 / Dai Yuasa)