西武の2軍に眠る“お宝” ドラ2大砲は漂う覚醒の予感…2025年の新人に感じた可能性

西武・篠原響、渡部聖弥、齋藤大翔(左から)【写真:小林靖】
西武・篠原響、渡部聖弥、齋藤大翔(左から)【写真:小林靖】

渡部は一時リーグトップ打率.429の打棒、今季は三塁コンバートへ

 西武は西口文也監督就任1年目の2025年もリーグ5位にとどまったが、数多くのルーキーたちが将来へ向けて大いなる可能性を垣間見せた“豊作”のシーズンだった。その中でも抜群の存在感を示したのが、ドラフト2位入団の渡部聖弥外野手(大商大出身)だ。

 渡部の“スタートダッシュ”は凄まじかった。開幕戦スタメン「5番・左翼」の座を射止めると、11試合目の4月12日・日本ハム戦(エスコンフィールド)終了時点でリーグトップの打率.429をマーク。しかし、この試合で走塁中に右足首を捻挫し、翌日に出場選手登録抹消。一旦1軍に復帰するも、今度は左足首を捻挫し再び抹消に至った。

 結局1年目は109試合出場、打率.259、12本塁打43打点。最初は最有力と言われた新人王レースでも、記者投票4位の26票にとどまった。それでも、3番で61試合、5番で27試合にスタメン出場した打力への期待は高まるばかり。2年目の今季はサードへコンバートされる予定で、昨年の秋季キャンプから練習を重ねている。

 2人の高卒ルーキーも、1軍定着へ足がかりをつくった。ドラフト1位の齋藤大翔内野手(石川・金沢高出身)が1月の新人合同自主トレでいきなり右肩の違和感を訴え別メニュー調整となった時には、前途多難を思わせた。しかし、回復とともに徐々に実力を発揮。イースタン・リーグで30試合出場、打率.290(100打数29安打)をマークし、シーズン終盤に1軍デビューも果たすと、10月2日のオリックス戦(京セラドーム)でプロ初安打も放った。ドラフト5位の篠原響投手(福工大福井高出身)はイースタン・リーグで16試合8勝5敗、防御率2.20と活躍。9月に1軍昇格し2試合に先発した(0勝1敗、防御率10.29)。

 195センチ、105キロの体格を誇り将来の長距離砲として期待されるドラフト4位・林冠臣(リン・クァンチェン)外野手(日本経済大出身)は、イースタン・リーグで打率.285(130打数37安打)をマークするも、1軍出場はなし。ドラフト3位の狩生聖真(かりう・しょうま)投手(大分・佐伯鶴城高出身)は右肩の怪我でイースタン・リーグでも登板1試合、同6位の龍山暖(たつやま・はるき)捕手もイースタン6試合出場、打率.182(11打数2安打)に終わった。同7位の古賀輝希内野手(千曲川硬式野球クラブ出身)は1年間で戦力外通告を受け、育成選手として再スタートすることになった。

7月に支配下登録された佐藤太、アジアウィンターリーグで大活躍した冨士

 育成枠からも台頭する選手が現れた。育成2位の佐藤太陽内野手(神奈川大出身)は7月25日に支配下登録を勝ち取ると、1軍でも13試合に出場し、遊撃、二塁、三塁を守った。育成1位の左腕・冨士大和投手(埼玉・大宮東高出身)は球の出所の見えにくい変則的なフォームを武器に、昨秋のアジアウインターベースボールリーグ(台湾)で3試合1勝0敗、防御率0.59、15回1/3で18奪三振の大活躍。今季は支配下登録はもちろん、開幕1軍の可能性までささやかれている。育成4位の左腕・佐藤爽投手(星槎道都大出身)もイースタン・リーグで9試合(先発8試合)4勝1敗、防御率2.05の好成績を収め、今季中に支配下登録される可能性は十分ありそうだ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY