西武・渡部聖弥を襲った“負の連鎖”「プロの質は違う」 忘れぬ悔しさ…変えた習慣

四球数アップも2年目の課題

 また、打撃面の課題としては452打席で21個しか取れなかった四球数も2年目のテーマとなってくる。「なかなか四球を取れず選球眼に悩まされたところがあった。フィジカルもしっかり鍛えて、スイングスピードが上がることによってボールを長く見られると思う。春先になってスイングスピードが上がってボールを近くまで見て、というのが目指しているところ」と渡部。そのためのウエートトレーニングによるスイングスピード向上もジンクス打破のポイントに挙げている。

 渡部の思考の柔軟性はこの“柔らかさ”と“強さ”を持ち味のバッティング動作の中で融合させようとしているところだろう。渡部は「瞬発的なウエートも、初動負荷という器具を使ったトレーニングで変換させるというんですか。パワーを野球の動きに変換できるようにしていきたい」と新たに取り組むトレーニングの方向性も明確だ。

 さらに昨秋キャンプからはサードへのコンバートにも挑戦中で宮崎・南郷キャンプでは黒田哲史内野守備・走塁コーチから連日ノックの雨を浴びた。これに渡部は「まだ実戦で守っていないのでなんともいえないんですが、サードの瞬発力だったりハンドリングというところが練習ではある程度さばけてきたかなという実感はある。高校、大学とアマチュア時代にも守っていたんですけど、プロの打球は質も違うので実戦になってみないとまだ自信にはならないかなと」とまだ不安を抱えた状態での特訓は続いていく。

 守備位置を昨年のレフトからサードに前進させる覚悟については「外野は遠いので試合中に声掛けはできなかった。サードはピッチャーに一番近いのでピンチの時に行ったり、気迫を出す場面、ピッチャーを鼓舞する場面が増えてくると思う。そこらへんを状況を見ながら出来たらと思います」。常に実戦をイメージしながら、西武の将来を担う背番号8は前進を続けている。

◯著者プロフィール
伊藤順一(いとう・じゅんいち)
東京都生まれ、埼玉育ち。早大卒業後、東京スポーツ新聞社に入社。整理部を経て野球担当。ヤクルト、西武、ロッテ、日本ハム、MLBなどを取材。2026年1月からFull-Count編集部に所属。(伊藤順一/Junichi Ito)

(伊藤順一 / Junichi Ito)

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