西武FA加入の桑原将志が探る“立ち位置” DeNAとの環境の違い…話題のダンスは「無理っす」

キャンプで練習を行う西武・桑原将志【写真:宮脇広久】
キャンプで練習を行う西武・桑原将志【写真:宮脇広久】

「練習がきびきびしている」「グラウンドへ出ていくスピードが速い」

 DeNAからFA移籍し西武の上位進出の鍵を握る男、桑原将志外野手が初めて宮崎・南郷で春季キャンプを過ごしている。32歳にして足を踏み入れた新天地は、“ガッツマン”の目にどう映っているのだろうか。

 西武というチームに入ってみて、一番驚いたことは何か。桑原にそう聞くと、「練習がきびきびしているというか、グラウンドへ出ていくスピードも速いですね。ワンプレーワンプレーに全員でしっかり入っていく雰囲気がいいな、と思っています」という答えが返ってきた。「ベイスターズにそれがなかったわけではないですけどね」と付け加えた。

 西武は1986年からの9年間にリーグ優勝8度、日本一6度を誇った黄金時代から伝統的に、練習メニューが能率的で無駄がないことで知られていた。それを肌で感じ取っている。

 DeNA時代は明るいキャラクターとユニークなパフォーマンスで有名だったが、さすがに知り合いの少ない新しい環境でいきなりムードメーカーというわけにはいかない。「うーん……西武には凄い実績のあるベテランの方々もいますが、やはり若い選手が多い。みんなそれぞれ個性がありますから、僕は年齢的にも、うまく距離感を保ちながらチームに貢献したいかなと思っています」と胸の内を明かす。

 実際、西武ナインの年齢構成はかなり偏っている。1993年7月生まれの桑原から見て、学生時代の学年で言うと栗山巧外野手&中村剛也内野手の球界最年長野手コンビは10学年上、炭谷銀仁朗捕手は6学年上。それ以外の年上は、1学年上に源田壮亮内野手、外崎修汰内野手、育成契約の森脇亮介投手の3人がいるだけで、世代の穴がぽっかり空いた格好。桑原と同学年の選手は皆無だ。

 DeNA時代はチーム最年長の宮崎敏郎内野手も5学年上に過ぎず、同学年にも神里和毅外野手、柴田竜拓内野手、大貫晋一投手がいた。1学年上の山崎康晃投手、2学年上の筒香嘉智内野手、森原康平投手ら“同世代”がひしめき合っていた。西武ではだいぶ様相が異なるだけに、当面は新しいチームメートを1人1人観察し、少しずつ距離感を詰めていくつもりのようだ。

“きつねダンス”の誇張したものまねで話題沸騰、再現求める声も

 桑原といえば敵地エスコンフィールドでの日本ハム戦で、相手の公式チアリーディングチーム・ファイターズガールが踊る“きつねダンス”を、白目をむいた誇張した形でものまねし、ファンの間で話題沸騰。新天地で再現を求める声も大きい。本人は「無理っす」と苦笑。過激なパフォーマンスも、まずは時間をかけて馴染んだ環境があってこそなのかもしれない。

 一方、フィールド上ではDeNA時代同様、打っては一塁ベースへのヘッドスライディング、外野を守ってはダイビングキャッチをいとわず、“ガッツマン”と呼ばれたプレースタイルの継続が求められている。西口文也監督は「ああいう雰囲気を持った選手というのは、ウチにはなかなかいないタイプ。チームが替わっても、個性をウチで発揮してもらいたい」と期待を寄せる。

 桑原に積極的にアドバイスを送っている立花義家打撃コーチは「桑原はセ・パ交流戦で対戦していると、粘り強くて相手としては嫌らしい選手でした。味方になると思うと頼もしい」と目を細める。

 西武で“ニュー桑原”が姿を現すのは、実戦を積んでから。今はその仕込みが行われている段階だ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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