多数の1軍キャンプは「うまく回らない」 元優勝監督が語る“事情”…ベテランへ必要な配慮

ヤクルト・石川雅規【写真:町田利衣】
ヤクルト・石川雅規【写真:町田利衣】

2015年ヤクルト監督に就任し、2年連続最下位のチームを頂点へ

 球界は春季キャンプ真っ盛り。かつてヤクルトで勝負強い外野手として16年間活躍し、監督としても2015年にリーグ優勝へ導いた真中満氏が、ポッドキャスト番組「Full-Count LAB(フルカウント ラボ)─探求のカケラ─」に出演。監督がキャンプで選手たちのどこに着目しているかを大いに語った。

 真中氏は2015年にヤクルト監督に就任すると、前年まで2年連続最下位のチームを一気にリーグ優勝させ、2016年と2017年にも指揮を執った。春季キャンプの過ごし方については「選手の“現状位置”によるのですよ。レギュラークラスやベテランは、3月のオープン戦に合わせて調整していけばいいというイメージですが、1軍と2軍を行ったり来たりしている選手や1軍を目指している若手は、2月上旬の紅白戦である程度首脳陣にアピールしておかないと、オープン戦が始まる頃には2軍へ行かされることもありますから」と強調する。

 実績のあるベテランが、あえて2軍キャンプからスタートするケースも多い。今年も球界最年長の46歳のヤクルト・石川雅規投手、西武の球界野手最年長コンビ(42歳)の中村剛也内野手と栗山巧外野手らが、2月1日を2軍キャンプで迎えた。

 真中氏は「首脳陣としては、なるべく全員を1軍で見たい。でも、あまりたくさんいるとキャンプがうまく回らない。となると、その年に成長を期待している若手を2軍に置くわけにいかないので、中堅・ベテランで能力がわかっている選手、1軍キャンプに連れていかなくても、しっかり自己管理のできる選手を2軍でスタートさせることになります」と説明した。

 だが、2軍キャンプに回されるベテランの複雑な心境もよくわかる。真中氏自身、現役最終年の2008年は沖縄・浦添市の1軍キャンプではなく、宮崎・西都市の2軍キャンプからスタートした。「選手というものはやはり、1軍でキャンプをやりたいのです。ファームは若い選手ばかりで、同年代が多い方がやりやすいですから。僕も沖縄に行きたいと思っていました」と正直に明かした。

「Full-Count LAB」に出演した真中満氏【写真:編集部】
「Full-Count LAB」に出演した真中満氏【写真:編集部】

「技術的な指導はコーチに任せ、マネジメントだけを考える」

 2軍キャンプに回るベテランには、首脳陣からしっかり真意を説明しておくことが大切だと考えている。「キャンプ中に監督が考えることは、そういうマネジメントだけです。各選手の体調を把握し、どれくらいの時期から試合に使っていくかを確認し合い、かける言葉を考える。技術的な指導はほぼコーチに任せます」とうなずく。

 キャンプが持つ意味は、立場によって大きく異なる。新人、ベテラン、監督と全てを経験してきた真中氏は、それを痛感している。

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