球速アップに必須の“深い割れ”を作るには? 「腰を回せ」が体の構造上NGなワケ

首都圏20校以上で指導する塩多雅矢さんが伝授…胸の可動域広げるストレッチ
球速アップや理想的な投球動作に欠かせない「トップと割れ」を作るには、上半身と下半身の捻れをスムーズに生む“可動性”が不可欠だ。しかし、首都圏を中心に年間20校以上の指導に携わるトレーニングコーチの塩多雅矢さんは、多くの選手がそのメカニズムを誤解していると指摘。着地の瞬間に力強い回旋動作へ繋げる「ランバーロック(腰椎固定)ローテーション」を紹介している。
指導現場でよく耳にするのが、「腰を回せ」という言葉だ。しかし、骨の構造上、「腰の部分は基本的にはほとんど回らない」のが真実だという。腰から回そうとすると、骨盤も一緒に動いて捻れが作れない。腰椎が動かない状態をあえて作り、胸郭や肩甲骨周りを独立させて動かすことが、深い割れを作るポイントになる。
具体的なやり方は、まず正座の姿勢からお尻とかかとをぴったり付け、前かがみになる。右投げの場合は左腕を床に置き、左肘と左膝が離れないように固定するのがセットアップの基本だ。この姿勢から右手を頭の後ろに添え、右肘をゆっくりと天井へ引き上げていく。頭の位置がずれないよう注意する。
動作中は目線を下に向け、肘を上げた位置で5秒間キープする。これを10回繰り返すが、「だんだん肘が天井に近づくようなイメージ」で広げていくことが大切だ。正座で下半身がロックされているため、上半身を回旋させる力がダイレクトに胸郭へ伝わり、投球に必要な柔軟性が養われていく。
客観的な指標として、角度計アプリなどを活用するのも有効だ。肘を上げた際の角度を定期的に測定することで、「成長具合が分かって良い」と塩多さんは説明する。腰を無理に回すのではなく、固定して胸を開く感覚を掴むことが球速アップへの近道となるはずだ。
(First-Pitch編集部)
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