球速アップに必須の「深い割れ」を作るには トップを維持する筋力養う“肩甲骨ドリル”

肩甲骨を引き寄せる動きを強化するドリルとは(写真はイメージ)
肩甲骨を引き寄せる動きを強化するドリルとは(写真はイメージ)

首都圏の中学・高校で年間20校以上を指導…塩多雅矢さんが伝授する投球改善ドリル

 投球フォームを安定させるには関節の柔軟性だけでなく、理想の形を維持するための“筋力”が欠かせない。いくら体が柔らかくてもトップの位置を保つ力がなければ、球速アップに繋がる「割れ」をキープすることは難しい。首都圏の中学・高校で年間20校以上を指導し、投球動作改善に定評があるトレーニングコーチの塩多雅矢氏は、肩甲骨を引き寄せる動きを強化する「スキャプラリトラクション」を推奨している。

 この練習の目的は、トップの位置を保つ動きを体に覚え込ませることにある。「スキャプラ」は肩甲骨、「リトラクション」は引き寄せるという意味。投球において理想の形を保つための筋肉の活動を学習させることで、リリースまでのパワーを蓄えられる。筋力が不足し、形が崩れてしまう選手には特に有効なトレーニングだ。

 具体的な方法は、うつ伏せになり、グラブ側の手をお尻に軽く添え、投げる方の手は拳を握って肘を上げて耳の横に置く。顔はボールを投げる方向へ向ける。この状態で「両方の肘を背中でつけるようなイメージ」で、腕を真上に持ち上げる。その姿勢を3秒間キープし、肩甲骨周りに刺激を入れていく。

 多くの選手が起こしやすいエラー動作が「肘の位置がどんどん下がってきてしまう」ことだ。拳を耳の横に置いたら、肘の高さを保ち、刺さっている釘を真上に引き抜くようなイメージで動かすことが重要になる。肘の位置がずれると、本来学習させたい筋肉への刺激が逃げてしまいトレーニングの効果が半減するため、常に適正なポジションを意識しなければならない。

 塩多氏さんが「意識しないと落ちていく」と語るように、肘を真上に引く動きを定着させることが、このドリルの肝となる。自分では正しく動かしているつもりでもずれやすいため、一回ごとに自分の目で確認したり、スマートフォンで動画を撮影してチェックしたりしたい。正しい形を体に染み込ませることで、マウンド上でも崩れないフォームが手に入るはずだ。

(First-Pitch編集部)

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