我が子が監督から叱責…“傷ついた心”をどう守る? チームに支障きたす「親の断定」

指導者の言葉に傷ついた子どもの心を守るには
学童野球の現場では、指導者の厳しい言葉や怒鳴り声が響く場面に遭遇することは令和の時代になっても少なくありません。一生懸命プレーしている我が子が、叱責されてショックを受けて帰宅した時、親としてどのように声を掛けるべきか、悩んだ経験のある保護者も多いのではないでしょうか。理不尽な叱責や行き過ぎた指導そのものの是非はさておき、まずは傷ついた子どものメンタルを最優先でケアする方法を考えることが重要です。
First-Pitchのポッドキャスト番組「野球ママへの応援歌」より、子どもを取り巻く人間関係の中で、親が“防波堤”となって子どもの心を守るための具体的なコミュニケーション術について探ります。
プロアスリートから部活動、ビジネスパーソンまで幅広くサポートしているメンタルトレーナーの柴田梨恵子さんは、指導者の言動に対して親が即座に「あの人はひどい」とジャッジ(裁く)することの危険性を指摘します。親が指導者を否定してしまうと、子どもも同じように相手を否定的な目線でしか見られなくなり、その後のチーム活動に支障をきたすこともあるからです。「親がその対象をジャッジしないこと。事実は事実として、ただそこにとどめることに注力してください」。
指導者の言い方が不適切だったとしても、まずは「そういうことがあったんだね」と事実のみを確認しましょう。その上で、親が勝手に子どもの感情を「悔しいよね」と決めつけず、「今、どういう気持ちなの?」「どう思った?」と子ども自身の口から言葉で表現させることが重要です。自分の気持ちを言語化することで、子どもは少しずつ冷静さを取り戻し、心の整理ができるようになります。
「凪」のタイミングを見計らって対話を深める技術
反対に、指導者の指摘内容自体が正しく、子どもに気づきを与えたい場合もあるかもしれません。しかし感情が昂っている最中に伝えることは逆効果。子どもが落ち着いた「凪(なぎ)」のタイミング、例えばお風呂上がりやリラックスしている時間にクイズを出すような軽いテンションで「結局、何をあなたに伝えたかったんだろうね」と一緒に考えるのが理想的です。
そこでは親が完璧な正解を用意する必要はありません。質問攻めにするのではなく、会話の主役を子どもに譲り、話したくない様子であればそっとしておく潔さも必要です。後日、子どもから「実はあの時ね……」と話し出してくれるのを待つ余裕を持つことが、親子の信頼をより深めます。
「万が一、指導者の言葉が子どもの人格を否定するような内容だった場合は、『私が知っているあなたは素晴らしい』ときっぱり訂正し、親は味方であることをぜひ伝えてあげてください」
叱責をマイナスなことと捉えず、チャンスに変えるには、子どもの心が折れないようにサポートすること。そのために親は感情の受け皿となり、否定も肯定もせずただ寄り添うことが、学童野球における最大のメンタル防衛法といえるのかもしれません。
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(First-Pitch編集部)
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