日米4367安打のイチロー氏が「世界で一番長い」 打撃を決定づける“横の時間”

スイングの前段階が重要…打力アップの基礎となる「早く・ゆっくり・長く」
どんな練習をすれば、打力は向上するのか。小中学生はバットを振ることに意識が向きがちだが、その直前の動きが重要になるという。大阪桐蔭高校で主将を務め、現在は「ミノルマン」の愛称で指導者として活躍する廣畑実さんが、上達に繋がる“打撃の方程式”を紹介している。
廣畑さんが重視するのはバットを振り出す前の動きで、ポイントが3つあるという。1つは「タイミングを早く取る」。投手が足を上げたらテークバックに入り、早めに“準備”する。2つ目は「ゆっくり踏み出す」。急いで踏み出すと、体が突っ込むなどエラー動作に繋がる。プロ野球選手を見ても、「タイミングを早く取って、ゆったりスイングしていく選手が多いです」と説明する。
3つ目は「横の時間を長く」。ゆっくり踏み出せば、胸がホームベースを向いている時間が長くなる。胸を早い段階で投手に向けてしまうと、体が開いて手打ちになったり、変化球に対応できなかったりデメリットばかりだ。廣畑さんは「胸がホームベースを向いている時間が世界で一番長い選手」に、日米通算4367安打を放ったイチロー氏を挙げる。
これら3つのポイントは“掛け算”になっているとし、「タイミングを早く取る」ができても「ゆっくり踏み出す」ができなければ、「1×0=0」になると解説。「この3つの基礎ができて初めて1になり、この1から打撃技術はスタートします」と強調する。
さらに、この基礎ができていなければ、スイングにいくら工夫を施しても「なかなか(体に)染み込まない」とも。「小中学生はバットを振りたい(思い)が勝って、いっぱい振るんですけど、まずはこういう動作を繰り返して根付かせてから振ってみてください。この3つは必ずやってほしいです」とアドバイスを送る。
素振りなど“振る練習”をする前に、タイミングを早く取り、ゆっくり踏み出して横の時間を長くする動作の習得に取り組む。地道な努力が打力アップに繋がっていくはずだ。
(First-Pitch編集部)
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