エラーした子どもに“同情”は「勿体ない」 挫折した時が好機…やる気引き出す会話術

年中夢球さんが説く…子どもが挫折を味わった時の“声の掛け方”
少年野球チームに所属する我が子に「素振りしなさい」「自主練しなさい」と言っても、なかなかやろうとしない――。どうしたら子どものやる気を引き出せるのか、頭を痛めている保護者も多いのではないだろうか。野球講演家として選手や保護者・指導者をメンタル面でサポートしている年中夢球(ねんじゅう・むきゅう)さんは、挫折を味わった時が「チャンス」と語る。
勉強でもそうだが、保護者が一方的に「~しなさい」と言っても子どものモチベーションは上がらない。むしろ、反発を招くことの方が多いはずだ。年中夢球さんによると、人間が大きく変わるのは成功か挫折を経験した時で、特に大きな挫折は「やる気スイッチが『強』に入る時だと思います」と語る。
公式戦の大事な場面でエラーしたり、三振して最後の打者になったりした時が「チャンス」だという。この時に保護者が「頑張ったよね」などと同情すると、「子どもが大きく変わるチャンスを失ってしまう。勿体ないことだと思います」と強調する。
強い挫折を経験した子は「強い感情が生まれ、強い思考になって強い行動が生まれる。それが挫折する意味だと思います」。重要なのは失敗に向き合い、同じ思いをしないためにどうすべきか話し合って目標設定することだという。
そのためには、焦点を未来に向けることが大事になる。「なぜあそこでエラーしたの?」「なんで打てなかったの?」といった問いかけは過去に留まっているためNG。技術なのかメンタルなのか原因を探り、繰り返さないためにどう取り組んでいくか、「未来に向かう話し合いをしてほしい」と訴える。
年中夢球さんは、「カーリングペアレント」という言葉を例に挙げる。子どもが直面するであろう困難や失敗を予測し、ブラシで氷を掃くように先回りして障害を取り除こうとする過保護な親を指す。「挫折した後に子どもに手を差し伸べるのが親。先回りするほど、子どもは挫折の機会を失います」。挫折を好機と捉え、時間をかけて向き合うことが子どもを“本気”にさせる。
(First-Pitch編集部)
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