どうすればホームランを打てる? 松井秀喜氏が伝授…飛距離&正確性を両立する“秘訣”

女子小学生対象の野球教室に登場…日米通算507本塁打スラッガーの金言
ホームランを打つためには、とにかくフルスイングを――。そう考える選手や指導者は少なくないのではないか。巨人やヤンキースで活躍し、日米通算507本塁打を放った松井秀喜さんが12日に明治神宮室内球技場で行われた「サンリオベースボールアカデミー」に参加し、8チーム58人の女子小学生に究極の“本塁打を打つ方法”と、その最適な練習法を伝授した。
松井さんは本塁打を打つために大事にしていたこととして「強く打つこと」と「正確に打つこと」の2点を挙げた。その上で、2つのポイントを確率良く両立させることが重要だとした。「たまにいい当たりが出るけど、次がよくない、というのは避けたい」とし、練習で安定して打ち続けられることを大切にするべきだと語った。
構え方やタイミングの取り方については「なんでもいいと思います。自分が心地いいという形で」とこだわらない。フォームよりも、そこから先の体の使い方にこそ、正確に強く打つためのポイントがあると強調する。
確実性を上げるために「ボールを長く見ること」を心がけ、速球でも変化球でも見極められるようにしていた。左打ちの松井さんはステップした右足(投手側の足)を踏み出す動作の際に「体が前に行かないように」意識する。強く打とうとすると体が前へ突っ込みがちだが、右足でステップしても左手は捕手寄りに残すことをポイントに挙げた。
こうして後ろ側の足(捕手側の足)に溜めたパワーを伝えて打つのが、松井さんの考える強打の仕組みだ。バットを後ろに残しておくことでスイングの距離が長く取れ、その分力が伝わりやすくなるというわけだ。
小学生への説明とあって、あえて噛み砕いて伝えていたが、いわゆる「トップ」の形をしっかりと作ることが重要で、捕手側の足にためた力と“距離”を生かして強さと正確さを発揮する。「そうして“ドン!”と打つ感じ」とスラッガーとして自身を支えた理論を伝えた。

素振りはなぜ大事なのか「ボールがあると…」
理想のスイングを身に付けるためには、素振りが大切。松井さんも現役時代に欠かさなかった上達法だ。「素振りはすごくいい練習で、ボールがないので自分の意識すべきことに集中できる。ティー打撃やフリー打撃でボールがあると、ボールに意識がいってしまうので」。
素振りを徹底することで「無意識でも自分のスイングができるようになれば、ボールが来たときに強く、正確に打てるようになると思います」。最後は実際に打撃を披露すると、子どもたちは目を輝かせ、付き添いの親や指導者も貴重な瞬間を逃すまいと夢中でスマートフォンを向けた。
日米で活躍した稀代のスラッガーが、次世代の選手たちに残した“財産”となった。
(湯浅大 / Dai Yuasa)
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