全米ドラフト1巡目・巨人の新外国人投手アーロン・ポレダは成功するか
徐々に実力を証明、24日のヤクルト戦で白星逃すも好投した左腕
広島の新外国人投手、クリス・ジョンソンが初登板でヤクルト打線を1安打完封し、その後も非常に安定した投球を見せている。バリントンが抜けた穴を十分に埋める活躍だ。ジョンソンはレッドソックスにドラフト1巡目(全体40位)指名をされた経歴を持つ。今季加わった広島では現時点で、その肩書きにふさわしい活躍を見せている。
ヤクルトのミレッジやかつてヤクルト、巨人、ロッテでプレーしたグライシンガーなど、ドラフト1巡目でメジャー球団に指名され、後に日本でプレーする選手は多い。巨人の新外国人投手左腕、アーロン・ポレダ投手もその1人である。2007年にホワイトソックスから1巡目(全体25位)で指名をされ、今年から活躍の場を日本に求めてやってきた。
ポレダは投げれば投げるほど、その実力を証明していっている。
24日の神宮でのヤクルト戦。8回を投げて、5安打、2失点。2-1の7回に同点ホームランを畠山に浴び、勝利投手にはならなかったが、ナイスピッチングだった。2メートルに近い長身から投げ下ろす150キロを超える剛速球で強力打線を封じていった。
ポレダは自分の持ち味を「ストレートで内角をついていくこと」と話している。対戦したある打者によると「とにかく速い」。「背が高く、手も長いため、バッターとしてはボールが他の投手よりも近く感じる」「高さの角度があるだけでなく、横の角度にも鋭く入ってくるので、内角のストレートが速いし、打っても差し込まれる」という声もある。テレビで見ているよりも、体感速度は速いようだ。
投球スタイルはアメリカでプレーしていたころと変わらない。ただホワイトソックスやパドレス時代はコントロールに難のある投手だったため、なかなかメジャーに上がる機会はなかった。メジャーデビューした2009年の7月にアメリカを代表する右腕、ジェイク・ピービーと複数投手のトレードでホワイトソックスからパドレスに移籍したが、そこでも活躍できなかった。
次第に酷使していた左肘を痛め、トミー・ジョン手術を受けた。長いリハビリを経て、復帰するとスピードもそのままでコントロールも安定してきた。2013年にレンジャーズのマイナー契約。昨年5年ぶりにメジャーで投げ、26試合に登板した。夏には160キロに近いストレートを投げていた。
日本に移籍後、フィールディングやボーク、セットポジションなどに苦しんではいるが、ここまで5試合で2勝1敗とまずまずの成績を残している。初登板の3月28日の横浜DeNA戦以外の4試合は先発として試合を作っている。