ハム清宮が入寮前に“独り立ちの儀式” 自宅地下で父と最後のティー打撃
野球との縁をつないだ祖父母が他界「天国で見守ってくれると思う」
日本ハムのドラフト1位ルーキーの清宮幸太郎内野手が8日、千葉・鎌ヶ谷の勇翔寮に入寮。年末年始に相次いで他界した祖父母への恩返しを誓った。
野球との縁は祖父母がつないでくれた。「両親が共働きだったので、ずっと面倒を見ていてくれていましたし、いい思い出がいっぱいあります。自分が野球好きになったのも家で野球中継を一緒に見ていたからですし」としみじみと振り返った。
「入寮前にちゃんとお別れできて良かったです。天国で見守ってくれると思う。活躍して恩返し? 絶対にそうですね。フェンス際の打球をちょっと押してくれたらなと思っています」。初めて親元を離れてプロの世界に飛び込んだこの日、大好きだった祖父母への強い思いを口にした。
前夜は自宅地下の練習部屋で父・克幸氏にティーを上げてもらったという。「打ち納めみたいなのをやりました。ちょっとですけど」と“独り立ちの儀式”を行っての入寮だ。
18歳で初めて迎える寮生活。「みんなとうまくやっていけるかな」と漏らす一方で「どんな風になるのか全然わからないので、そんなに心配も何もないです」と屈託なく笑う。
一日でも早く環境に慣れることが当面の目標になる。「早くファイターズの一員になって、皆さんと一緒に戦いたい。今年の目標は日本一。個人のこともありますが、野球だし、スポーツなのでチームが勝つことが一番」。プロ1年目のシーズンオフには、日本一の報告を家族に届けるつもりだ。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)