初の1軍未登板となったFA右腕の巻き返しは? 今季復帰が期待される巨人選手たち

巨人・亀井善行(左)と野上亮磨【写真:荒川祐史】
巨人・亀井善行(左)と野上亮磨【写真:荒川祐史】

2017年オフに西武から移籍の野上は昨年1軍登板はなしも大ケガから復帰

 2021年の幕開けとともに、巨人・菅野智之投手の動向に日米で注目が集まっている。メジャー移籍となれば、巨人にとっては投手力の底上げが急務となりそうだ。リーグ3連覇、日本一奪回に向け、全員の力を結集したいところ。昨年、1軍で思うように活躍することができず、今季にかける戦力として欠かせない男たちを取り上げる。

○亀井善行外野手

 昨年はけがの影響もあり、51試合出場にとどまった。それでも、チャンスに強く、8月13日のヤクルト戦(東京ドーム)の9回2死一、三塁で代打サヨナラ適時打を放つなど、勝利に貢献。9月25日に出場選手登録抹消され、11月17日に1軍復帰。チームが失速した終盤にはやはりベンチにいて欲しいと思わせる存在だった。左の代打、時には打線活性化のために上位や5番に入ってチームを支えた一昨年のようなプレーに加え、新たなに加入した梶谷の刺激、支えとなるような活躍を期待したい。

○田口麗斗投手

 2020年は先発、中継ぎで26登板で5勝7敗、1セーブ、防御率4.63の成績だった。開幕ローテーション入りは果たしたが、シーズン途中に左もも裏の張りを訴え、戦線離脱。フル回転できないもどかしさがあった。持ち前のスタミナと制球力が発揮されれば、2021年シーズンのローテの中心として回ることができる存在だ。2019年は中継ぎに専念し、夏場から勝利の方程式の一角として55登板。ブルペン陣を支えた経験を新たなシーズンで生かして欲しい。優勝するには活躍が不可欠な左腕。

○野上亮磨投手

 2017年オフにFA権を行使して西武から移籍。1年目の2018年は25登板で4勝4敗、防御率4.79。一昨年は1試合の先発にとどまり、1勝2敗1セーブ。防御率3.50だった。10月に左アキレス腱(けん)断裂の重傷で、昨年はリハビリからのスタート。6月にファームで実戦復帰し、2軍で少しずつペースを取り戻した。昨季のファーム成績は18登板で0勝3敗、防御率4.98。初めて1軍登板のないシーズンになったが、2021年は1軍でのマウンドが見られる可能性は十分。登板するだけでなく、台所事情が苦しい投手陣の力になれる投球をしたい。

○戸根千明投手

 中継ぎとして実績のある左腕は一昨年の8月に左肘の痛みを訴え、9月にクリーニング手術した。そして昨年は、持ち前の打撃センスを武器に、野手と投手の二刀流に挑戦。人知れずバットを振っていた。ファームの試合ではヒットをマークするなど、懸命に取り組んだが、今年は投手一本に戻し、シーズンに挑んでいく決意。左投手は中川、高梨とチームを支えるリリーバーがいるが、1人でも多い方がいい。大江ら若い力も台頭している中、投手経験に加え、野手の気持ちも理解したという誰もが持っていない“強み”を生かし、再び、1軍定着を目指していく。

(Full-Count編集部)

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