前DeNA石川雄洋、引退決断は「開幕1週前を期限に」 今後は未定
「戻れるように、これから勉強したい」
昨季限りでDeNAを戦力外となり退団した石川雄洋内野手が21日、オンラインで引退会見を行った。2004年ドラフト6位で横浜高から横浜(現DeNA)に入団。俊足、巧打の内野手としてベイスターズひと筋に16年間プレーし、DeNAが球団を買収した2012年から3年間は主将を務めた。会見にはDeNA三浦大輔監督がサプライズで登場し、花束を渡した。
「言葉は悪いかもしれないが、解放された感じがしています。16年間精一杯やってきて、悔しさより、いろんな方々に対する感謝の気持ちが強い」とすっきりした表情で心境を口にした石川。昨季1軍出場なしに終わり、戦力通告を受けた後に「公式戦開幕(今月26日)の1週間前を期限として」他球団からのオファーを待っていたが、吉報は届かなかった。
「15日くらいまで都内で練習していた。例年なら2月は沖縄でキャンプをしていたが、今年は都内にいて、寂しいなと思っていた」と述懐。「年齢も年齢なので(現役続行は)難しいとわかっていたが、最後の最後まで自分にできることをやろうと決めていた」と言う。
今後については「まだ引退を発表してから時間もたっていないので、特にまだ考えていない。お世話になった方々にあいさつに回りしたいし、心の整理がついてから考えたい」と語るにとどめた。
指導者としてのチーム復帰を期待する声もある。しかし、本人は「その件に関しては、僕が決められることではない。(現時点で)そういう人材だとは思っていない。戻れるように、これから勉強したいし、もしそのレベルに達しなかったら戻るべきでないと思う。野球のことを含めていろいろ勉強しなければいけない。呼んでいただけるように、必死に頑張りたい」と表情を引き締めた。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)