抜群の落ち着きも「一応、19歳です」 オリ宮城、佐々木朗&奥川の先行く無傷3勝
明暗分けた打球はファウルに…西武辻監督は嘆き節「フェアならイタダキだった」
■オリックス 6-3 西武(3日・メットライフ)
オリックスの19歳左腕、宮城大弥投手が3日、メットライフドームで行われた西武戦に先発し、7回途中まで4安打3四死球2失点の好投で今季無傷の3勝目を挙げた。前回登板の4月18日のロッテ戦後、急性胃腸炎を発症して抹消され、15日ぶりの登板。ロッテ・佐々木朗希投手やヤクルト・奥川恭伸投手と同学年に当たる高卒2年目は、ルーキーイヤーの昨年も1勝(1敗)を挙げており、現状では1軍登板のない佐々木朗、通算1勝2敗の奥川をリードする出世頭の働きを見せている。
西武とは3月27日にも同じメットライフドームで対戦。7回8奪三振5安打2失点(自責点1)で今季初勝利を挙げていた相手に対し、この日も立ち上がりから安定感を発揮した。6回まで1安打1四球無失点。味方打線には6回に3点の援護をもらった。
7回に栗山、スパンジェンバーグの連続適時打で1点差に迫られ、なおも1死満塁の大ピンチで、呉に左翼線へ痛烈な当たりを浴びた。判定はファウル。西武側がリクエストしたが、リプレー検証の結果、判定は覆らなかった。フェアなら、逆転打になっていた打球。結局、宮城は呉を空振り三振に仕留め、続く山田は救援した比嘉が遊ゴロに仕留めた。
宮城はマウンドでは一貫してポーカーフェイス。試合後のお立ち台でも10代らしからぬ落ち着いた受け答えだったが、「一応、19です。顔に出ていないだけで、心臓はバクバクでしてます」と笑わせ、「初回からいい感じで投げられましたが、7回はまだまだ課題だと思います」と反省した。
一方、敵将の西武・辻発彦監督はリプレー検証の結果にも「困ったもんだなぁ。(フェアゾーンに)入っているように見えるのにね。はっきりフェアとわかる映像がないということじゃないの?」と諦めきれない様子。「(逆転していれば)8回は平良を用意しているから、もうイタダキという感じだった」と嘆き節だった。
オリックス打線は8回に宗のランニング3ラン本塁打で試合を決定づけ、西武を抜いて4位に浮上した。