牧田和久、初の打撃投手で味方を「魅了」 強打者も“唖然”「Oh man…」
フリー打撃「誰も球を捉えられず」、新加入ホズマー「人生で見たことのない球が数球あった」
パドレスの牧田和久投手が23日(日本時間24日)、初めて打撃投手として登板し、味方の強打者を“唖然”とさせた。米国でも希少な「サブマリン」は、キャンプで衝撃を与え続けている。地元紙「サンディエゴ・ユニオン・トリビューン」が報じている。
打者と対峙して、牧田の“輝き”はさらに増した。「マキタが打撃練習でパドレスを魅了」。同紙はこうタイトルをつけ、その衝撃を伝えている。「バッティングケージの周りにいたコーチや選手たちは数分ごとに楽しそうに笑いだしていただろう」と紹介。フリー打撃で誰も牧田のボールを捉えることができず、多くが見逃したとも記している。
ロイヤルズをFAとなり、8年総額1億4400万ドル(約154億円)の大型契約でパドレスに加入したエリック・ホズマーは「Oh man(なんてこった)」と驚きを隠せなかったという。そして、「僕の人生で見たことのない球が数球あったよ」とも振り返っている。
記事によると、ホズマーへの初球は低めへのスライダー。さらに、「2球目はプレートを横切るやいなや、浮上した」という。「僕はライズボールを見たことがないんだ」。2015年にはロイヤルズを世界一に導き、昨年3月のWBCでは米国代表の主軸も務めた大砲。恐ろしいほどのスイングスピードを誇るが、「サブマリン」の軌道には驚きを隠せなかったようだ。
地元メディアの取材に対して、牧田は通訳を介して「キャンプは始まったばかりです。打者のパフォーマンスも戻ってくると思います」と謙虚に話したという。ただ、評価はうなぎのぼりで、ホズマーは「彼が持っているコントロールは、面白くなるよ。彼がチームにいてくれて嬉しい」と歓迎している。
キャンプ初日の15日(同16日)、アンディ・グリーン監督は牧田の投球を目の当たりにして「滅多にお目にかかれない」とうなり、「エキサイティング」を連発していた。ここまでは、その期待を裏切らない仕上がり。記事の中では、ヤンキースから復帰したチェイス・ヘッドリー内野手も「僕が見てきたものとは全く異なる。彼は下から投げる選手とは異なる投球をする。普通、彼ら(サブマリンスタイルの投手)はゴロを打たせようとする。彼はすべて上げようとするんだ」と投球スタイルを絶賛している。
希少な「サブマリン」の魅力を存分に見せつけている牧田。デビュー後も、その衝撃が広がっていくことは間違いない。